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2005/2/20 |
オペラ座の怪人 |
THE PHANTOM OF THE OPERA |
舞台も見なければミュージカル映画も見ない私がこの映画を見ようと思ったのは、予告編に惹かれた
からです。廃虚と化したオペラ座のシャンデリアから座席までが見る見るきれいになっていくシーンを
見て、鳥肌がたちました。最近は予告編倒れになる作品もありますが、これは大丈夫でした。
クリスティ−ヌ役のエミー・ロッサムの澄んだ声が愛らしいヒロインにピッタリでした。ファントム役
のジェラルド・バトラーとの声の愛称も良かったと思います。音楽も映像もとてもすばらしく、哀しく
美しい物語の中にどんどん引き込まれていきました。
何が哀しいって、ファントムに対するクリスティ−ヌの気持ちの変化。最初は確かに音楽の天使とし
て尊敬していたはずなのに、最後には、同情に変わってしまう。それもこれもファントムが次々と起こす
所業のせいなので、自業自得といえばそれまでなのですが…でも最後に群集が迫ってくるときにみせる
クリスティ−ヌの優しさ、私にはそのシーンが救いになりました。終わってみればかなりファントムに
感情移入している自分がいました。
2004年 ジョエル・シューマカー監督
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いろんな要素が含まれていて、ジャンル分けの難しい映画…、無理に分ける必要もないと思いますが。
笑い、苛立ち、恐怖、疑念、いろいろな心を引き出された作品です。
人間関係のバランスは、危ういところで保たれているものだと思いました。登場人物の中で自分の気持
ちを一番うまく消化できているのは、レスター(ケヴィン・スペイシー)ではないかと…。妻にも娘にも
素直に自分の思いをぶつけているように思います。心にしまっておくものが多すぎるといつか爆発してし
まう。人の目ばかり気にすると言う事は、つまらない人生なのだと言う事をレスターに教えてもらったよ
うな気がします。レスターを羨ましいと思い、リッキー(ウェス・ベントリー)のように自分を理解でき
る人になりたいと思った私でした。最初に流れる映像とナレーションに頭の中を支配されていたせいか、
はたまたケヴィン・スペイシーの憎めない演技のせいか、結末とはウラハラに見終わった後にすっきり感
が残りました。
アメリカが銃社会だと言う事は解っていても、普通の家庭の奥様が家に銃を持ち帰るシーンにはビック
リさせられます。人間関係の決着を銃でつけるなんて悲しい事です。
1999年 サム・メンデス監督
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ミニシアター作品が、わりと近場で見る事ができるようになって、うれしい限りです。機会をみつけて、
なるべくたくさん見たいと思います。
とてもとても素敵な恋の話です。より現実に近い恋の話ではないでしょうか。同感できる人が多いと思
います。斯く言う私もかなり自分と重ねて見てしまいました。ジョエルを演じたジム・キャリーの生気の
なさといったら…。今まで見たジム・キャリーの映画からは想像できない範囲でした。幸か不幸か記憶を
消したくなるほどの別れをした事はないのですが、まぁこの映画の場合は喧嘩した勢いでとった行動です
よね。よくあります(笑)クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)とジョエルの話だけではなく、パ
トリック(イライジャ・ウッド)の横槍やメアリー(キルスティン・ダンスト)とハワード博士(トム・ウィルキンソン)の悲しい恋の話なども絡めていたのが、結果的に間延びしない感じでテンポよく見る事
ができました。今、喧嘩している人も見終わった後は仲良くなれるかも知れません。
この作品にはノーギャラで参加したというジム・キャリー。チャーリー・カウフマンという人は、それ
だけ注目のすばらしい脚本家だという事ですね。確かにすばらしかった!
2004年 ミシェル・ゴンドリー監督
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異色の恋愛映画でした。出だしの部分は、これが本当に恋愛映画?という気持ちになりました。実は非
常に疲れている日に見たので、危うく途中でビデオを止めそうになった作品です。
この映画は前半と後半で、見ている側の立場を180度変えてしまう気がします。前半は世間の立場で、
後半は世間から疎まれる者の立場です。出だしは、刑務所を出たジョンドゥ(ソル・ギョング)の奇行か
ら始まるのですが、そのシーンを見ていると、嫌悪感を憶えるばかりで、正直なところ、この人が主役な
の?とがっかりしました。そして、2度目にコンジュ(ムン・ソリ)のアパートに行った時に、ジョンドゥ
がとった行動についても、それでも人間かと思い、ジョンドゥから与えられる印象は、悪いものばかりで
した。それが、偏見なのかもしれませんね。コンジュは、最初からジョンドゥの優しさが見えていたのか
もしれません。二人とも家族から厄介払いされているけれど、利用もされている。同じ境遇にいる二人だ
からこそ、解り合えたのだと思います。少し悔しさの残る結末ですが、ジョンドゥの手紙の内容と楽しそ
うに掃除するコンジュの姿を見ていると、二人とも頑張って生きていく為の家族を見つけたんだなぁと、
微笑ましく思えました。
ムン・ソリの演技に完敗です。本当に脳性麻痺の人かな?と思うほど、凄い演技でした。やっぱり韓国の
女優は凄い!この役をやりたいと思う人は、少ないでしょう。まず身体が柔らかくないと(笑)
2002年 イ・チャンドン監督
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このシリーズは1作目しか観ていませんでした。間が1作だけかと思っていたら、2作もあったなんて…。
話的には、1作目と繋がっているので、支障なく観る事ができました。
二次大戦後、アフリカの遺跡発掘現場にメリン神父(ステラン・スカルスガルド)が出向くところから
始まる。ただ、この時は神父ではありませんが。そこには、女性や子供を操り、人の心の弱みにつけ込む
悪魔が現れる。宗教を信仰させる上では、悪魔や終末思想というようなものは必要な存在。これはバチカ
ンが作らせた宣伝用の映画かしらと深読みしたくなります。イギリス軍が国王の名の下に戦うシーンもな
んだか意図的。なんたって宗教上イギリスはバチカンに組しない国の一つなのですから。西洋の国の人に
は知らず知らずのうちに、そういう歴史がインプットされているのでしょうか。そして、この映画の製作
者にも。メリン神父の動向は、信仰を持たない私にとって思想の押し付けのように感じられてしまうので
す。ちょっと深く考え過ぎてます?
現在のカトリック信者は、ヨーロッパ諸国よりもアフリカや南米の方が多いと聞きました。宗教を拒否
するわけではありませんが、結局、宗教が原因で世界に争いが絶えないような気がします。お互いに理解
しあえないという事は、とても不幸な事です。
2004年 レニー・ハーリン監督
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2005/7/7 |
宇宙戦争 |
WAR OF THE WORLDS |
スピルバーグ監督の作品は”ターミナル”以来。それとはかなり毛色の違う作品ですが、いつもい
ろんな手法で映画を楽しませてくれます。
怖かった。とにかく、ずっと心臓がバクバクしていました。音響と映像に恐怖心をあおられっぱな
しです。トム・クルーズの父親役は、とても光っていたと思います。命がけで家族を守ろうとする姿
からは、無責任な父親レイ・フェリアー(トム・クルーズ)が初めて家族の大切さを知り、本当の意
味での父親になっていこうとしている、そんな思いが伝わってきました。宇宙人よりも怖かったのが、
オグルビー(ティム・ロビンス)という男です。出てきた瞬間に、こんなにも怪しさを感じさせられ
るのは、ティム・ロビンスならではでしょう。この映画は、ナレーションで締めくくられるのですが、
この恐怖心がゆえに、ナレーションの説得力も増します。
”マイノリティリポート”が科学技術へのストップを呼び掛けているとすれば、今回の作品は、自
然破壊へのストップでしょうか。いずれにしろ、観客の感情はいつも監督の手中にある。そう思いま
した。
2005年 スティーヴン・スピルバーグ監督
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タイミングが合わなくて、劇場で観る事ができなかった作品がたくさんあります。それらをジャンル別
に分けられる前に、レンタル屋さんの新作コーナーから逃さず借りるのは結構大変です。
エイプリル(ケイティ・ホームズ)と恋人のボビー(デレク・ルーク)の様子、そして、そこに向かう
エイプリルの家族の様子が交互に流れるのだが、その手法?がすごく良かった。離れていた家族の心が一
つになるのと比例して、距離がだんだんと近付いてくる。エイプリルのお父さんのジム(オリヴァー・プラット)とボビー、二人ともほんとに良い人です。感謝祭の七面鳥を料理する過程は、正直いってすこし
苛つくが、初めて料理するのだからこれくらいのドタバタは当然でしょう。果たして、このパーティーで
母ジョーイ(パトリシア・クラークソン)との間にあるわだかまりがとれたかどうかは別にして、今まで
知らなかったエイプリルの一面を見る事ができて、ジョーイは安心できたのではないでしょうか。
感謝祭、クリスマス…となんで七面鳥なのでしょう?とは言え日本のクリスマスではチキンしか見た事
がありませんが…。
2003年 ピーター・ヘッジズ監督
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昔は”東映まんがまつり”ぐらいしかなかったと思いますが、夏休みに入るとアニメ作品が目白押し。
でも、夏は妖怪、妖怪の夏です。期待を込めて邦画鑑賞しました。
原作を読まずに観ました。だからかもしれませんが、もう少しストーリーを前面に出して欲しかった
なぁという気がします。演出の仕方というのでしょうか、表現方法が独特なものでした。画面いっぱい
に文字が現れたり、活弁士が使うような効果音を使ったり、照明の使い方も映画を観ていると言うより
舞台を思わせるものでした。こんな風に演出盛り沢山の映画は、観ているうちに客観的になってしまう
ので、善し悪しですね。以前から気になっていた役者で、今回、更に期待を高めてくれたのは、宮迫博之
と篠原涼子の二人です。二人の演技からは、才能とたゆまぬ努力を感じることができました。
原作者の京極夏彦が軍人役で出演していたのですが、台詞まわしは主役の堤真一を食う勢いで、独特
のオーラがでていました。
2005年 実相寺昭雄監督
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”泳ぐ人の洞窟”については、以前、テレビで観た事がありました。この映画に、
こんな風に絡んでいたなんて、思いもよりませんでした。
飛行機から見下ろす広大な砂漠の景色がすばらしい。景色がすばらしいほど、人間の猜疑心
や嫉妬といった感情が、愚かなものに思えてしまうような気がしました。ハナ(ジュリエット・ビノシュ)
がアルマシー(レイフ・ファインズ)を看病するために住んだ、廃屋のシーンが
良かった。この時のジュリエット・ビノシュは、”ショコラ”の時と同じで、勇気と元気を与
えてくれました。そして、コンデンスミルクの好きなキップ(ナヴィーン・アンドリュース)
の愛の告白は、とてもロマンチック。ここに登場する人たちは、戦争のさなか、やむをえずと
ってしまった自分の行動に、悩まされながら生きた人たちではないでしょうか。
毎年恒例で砂漠方面?に旅する知人がいます。砂漠って何もないような気がしますが、毎回
とてもきれいな写真を見せてもらいます。きっと、クセになるような所なのですね。
1996年 アンソニー・ミンゲラ監督
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時代背景が分からないまま観たのですが、途中流れる音楽にウキウキした気持ちになりまし
た。
パリの裏通りの話です。フランス映画ってほんと不思議です。ご近所の日常を切り取って、
映画にしてみました。という感じの作りなのですが、それだけでは終わらない。とても大切な
事がたくさん盛り込まれているような気がします。イブラヒム(オマー・シャリフ)が、とに
かく優しい。13歳のモモ(ピエール・ブーランジェ)の事もちゃんと認めた上で、いろんな
事を噛み砕いて教えてくれる。かといって、正しい大人を演じるのではなく、ありのままの姿
を見せてくれます。さんざんな家庭環境のモモだけど、イブラヒムに出会えて本当に良かった
なと思いました。ただし、ちょっとませすぎだと思うのですが…。
ヨーロッパは、文化も人種も入り乱れていますね。島国の日本とは、まったく違う考え方が
息づいている。憧れる部分もありますが、大陸には大陸の良さ、島国には島国の良さがあるは
ず…。
2003年 フランソワ・デュペイロン監督
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ドイツの作家ケストナーの”ふたりのロッテ”を連想して、子供向けの物語だと思って観た
のですが、とんだ見当違いをしていたようです。
第二次世界大戦を挟んだ話なのですが、戦争を意識させるような血生臭いシーンは、ほと
んど出てきませんでした。離ればなれになってしまう双子の姉アンナ(ナディヤ・ウール)と
妹ロッテ(テクラ・ルーテン)。少女時代、若者時代、老年時代とそれぞれに三人ずつの役者
が演じます。双子の神秘的な部分と、双子だからこそお互いを許せない部分。二人ですごした
時間が足りなかったばかりに、言葉足らずで誤解を招いてしまう。そんな状況は、観る側に相
当なじれったさを感じさせます。誰かを憎む事で、親しい者を亡くした哀しみを癒し、そして
、その憎しみがまた新たな憎しみを生んでしまう。憎しみの連鎖は、自分の手で止めない限り
永遠に続いてしまうのだという事を感じました。
古代、相続の上で、双子は凶事とされる事が多かった。そして、アウシュビッツの収容所で
は、双子を人体実験に使っていた医師がいたという事です。無知が故に犯された罪といえるの
ではないでしょうか。
2002年 ベン・ソムボハールト監督
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2005/9/10 |
海辺の家 |
LIFE AS A HOUSE |
偶然とはいえ、同じ監督と俳優による作品を続けて観る事になった。アーウィン監督の作品は
、じわじわと心に広がる感じです。
岸壁からの景色がとてもすばらしく、ジョージ(ケヴィン・クライン)がこの家にこだわる
気持ちが解るような気がしました。こういう家に暮らして、仕事ができたら、人生が変わりそう。
ただし、家族と一緒にですが。でも、多くの場合、家族の誰かが犠牲になってしまうのかな。家は
、家族の幻想を見せているに過ぎないのかもと思いました。ヘイデン・クリステンセンのサム
役がとても良かった。父親の愛を求めるティーンエイジャー役にぴったりだったと思います。最初
に生まれた疑問が、観終わる頃には、すべて解決されている。あったかい気持ちになれる作品だと
思います。
全然違う方向へと向かう話ではありますが、”砂と霧の家”を思い出しました。米人と日本人
では、家に対する思いが微妙に違うのかもしれませんが、そこに家族の形を求めるのは、万国共通
かなと思いました。
2001年 アーウィン・ウィンクラー監督
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先日”チャーリーとチョコレート工場”を観て、無性にこの作品を観たくなりました。
史上最低と謳われた監督エド・ウッドをジョニー・デップが怪演しています。何度観ても怪しい
映画ですが、観れば観るほど登場人物が愛おしく思えてきます。特に好きなのは、のちに妻となる
キャシー(パトリシア・アークエット)とエドとのシーン。遊園地でのデートやエドがキャシーに
物語を読んであげるシーンそして、キャシーが体当たりでタクシーを止め、エドの危機を救う
シーンなど、恋愛映画と比べても引けをとらないぐらい、いい雰囲気です。それとは、対称的なのですが、
最初の恋人ドロレス(サラ・ジェシカ・パーカー)との古典的な喧嘩のシーンもおもしろい。エドに
対するバートン監督の温かい気持ちが伝わってくる作品です。
この役づくりでは、自分の家の中でハイヒールを履いていたというジョニー・デップ。それを
聞くと、家族は大変だろうなぁと余計な事を心配してしまう私です。
1994年 ティム・バートン監督
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原作者が日本人だという事を知りませんでした。映画を観た人たちの評価が良かったので
観てみました。
予告編を観るだけで何か凄まじさが伝わってきていたので半ば覚悟を決めて観たのですが、
ものすごく疲れました。言葉も出ず、観終わった後ストレッチせずにはいられませんでした。
復讐は果たしたけれどすっきりしなかった。それは、イ・ウジン(ユ・ジテ)にもオ・デス(チェ・ミンシク)
にも言えることだと思う。韓国映画については、スパイものもそうであるように拷問が痛すぎる。
リアルに表現する事に一生懸命である。かなりインパクトのある作品だという事は間違いないが…。
強いて言えば痛みに弱い人は観ない方がいいかもしれない。
韓国映画はやっぱりラヴストーリーがいいかも。と言ってもそんなにたくさん観ているわけでは
ありませんが。
2003年 パク・チャヌク監督
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”ホワイトライズ”のオリジナルということでさっそく観る事にしました。順番的にはやはりこちらを
先に観るのが筋なのかも…。
ハリウッドリメイク版よりサスペンス色が強い。内容はまったく別と言っていいくらいです。
結婚を控えたマックス(ヴァンサン・カッセル)の不安定な心理状態が伝わってくる。昔の恋人
リザ(モニカ・ベルッチ)に会いたいという気持ちも解る気がする。マックスはあの頃より少し
マシになった自分でもう一度勝負を賭けてみたかったのでは…と、男は昔の女を忘れられないと言いますから。
そして、以外に共感できたのがアリス(ロマーヌ・ボーランジェ)の心理。ハリウッド版より
正当性があった。恋愛心理に関してはフランスにかなわないということかな。
リメイク版では、シーンだけのつなぎ合わせになっていて、つじつまが合わないところなども
あったのですが、やはりこちらがオリジナルなんだなとつくづく思いました。
1996年 ジル・ミモーニ監督
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”17歳のカルテ”と同じ監督です。とにかく気になる映画は観てみないとですよね。
豪雨の中、次々と起きる出来事があまりにも凄まじすぎて非現実的だなぁと思いつつもだんだん
その状況に慣れてしまい、最初に感じていた違和感はどこか心の奥へとしまいこんで観てしまう。
でも最初に感じた直感みたいなものは結構当たっているものだなと思いました。今回は映画の
中で語られるまでカラクリに気付かなかった。それがとても良かったと思う。エド(ジョン・キューザック)
の性格が徐々に明らかになってきて、他の宿泊客もエドに対して信頼を寄せていく心の動きが
丁寧に描かれている。無理に説明しようとしていないところが良かったのだと思う。マルコム(プルイット・テイラー・ヴィンス)
の顔が穏やかな表情から悪魔の表情に変わっていく様がなんとも言えず怖かった。
ジェームズ・マンゴールド監督、注目しておきたい存在になりました。ジョン・キューザック
もいい俳優さんですね。
2003年 ジェームズ・マンゴールド監督
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”彼女の身になってみれば”原作本での翻訳はこうだったと思います。映画を観終わった後、
すぐ本屋さんで確認してみました。
元気を貰えると思います。姉ローズ(トニー・スコット)が妹マギー(キャメロン・ディアス)
を思う心は姉というより母親に近いような気がしました。まさに二人でひとつ、プログラムの
中にあったコインの表と裏という表現がピッタリだと思う。特別どうという事はない話なのですが
、キャスティングの良さが際立っていると思う。祖母エラ(シャーリー・マクレーン)が時折
見せる悲しげな笑顔はこの家族が抱える深い悲しみを教えてくれる。そして、過去に子育てに
悩んだ母親の姿も見せてくれた。そしてもう一人のキーパーソンとしてサイモン(マーク・フォイアスタイン)
をあげたい。役者が揃っていると良い作品になるという事ですね。
キャメロンと自分を同じ位置に置こうという気持ちはさらさらないのですが、殆ど裸の状態でも
垂れない弛まない身体にはさすがに反省してしまいました。
2005年 カーティス・ハンソン監督
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NHKのドキュメンタリー番組が好きでよく観ます。1985年に起きたこの出来事についてはまったく
知りませんでした。
こんな長いドキュメンタリーを観たのは”東京裁判”以来ではないでしょうか?とは言え”東京裁判”の
時は自国の事だからなんとか観られた気がする。この作品については、もしかしたら途中で居眠り
しちゃうかなぁと思ったものの、そんな事もなく最後までギンギンな眼で観られました。”究極の選択”
と言うのは容易いが秤にかけられるのは人間の命、それも生き残れるのは一人か二人あるいは
ゼロかもしれない。誰も恨む事はできないはずなのに、ジョー(ブレンダン・マッキー)が生還
した事によってサイモン(ニコラス・アーロン)のとった行動が分かり非難されるというのは
やるせない。この二人以外の誰にもこの事を語る事はできないと思う。再現フィルムがとても
よく作られていて二人のありのままの気持ちを知る事ができたように感じました。
標高が高かろうが低かろうが山の上では常にこんな事が起き得るのでしょう。人間が試される
修行の場所と言った感があります。
2003年 ケヴィン・マクドナルド監督
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2006/3/15 |
アイランド |
THE ISLAND |
予告編で結末に関係のありそうなシーンが流れていた事もありスクリーンで観るのは止めました。
なんだか損したような気持ちになってしまうんですよね。
まさに近未来の話で、世界のどこかで密かにこういう事が行われているような気がする。この映画の
怖いところはクローン側の立場に立って作られたものだという事。少し前まではクローンの存在がロボットだった。
人類が自ら作ったモノに脅かされるという形だけは相変わらずです。これは現代社会への警告?私自身は科学や
医学で人類をコントロールする事に反対です。結局のところ地球環境を一番脅かしているのは
人類に他ならない。人間の身勝手さが露すぎて腹立たしいぐらいです。赤い土の上を同じコスチュームの
人間が散ってくシーンが印象に残った…というか怖かった。
アイランドは地球上の話だが、汚染という言葉がなんとなく”トータルリコール”を彷彿させる。
2005年 マイケル・ベイ監督
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小学生のときに観た”ジョーズ”が初めての映画でした。衝撃的すぎて海がトラウマになったほどです。
ダイビングをする人に言わせると「世界観が変わるから一回経験してみたほうがいいよ」なんて
言うけど、とてもとても私には…。だいいちあんなに小さな船で海に出るなんて絶対イヤです。
魚はせいぜい水族館で見るぐらいにしておきたい。この映画は実話をもとにしているせいか話が
とても静かに進行していきます。それが恐怖を増幅している気がする。客観的に感じる恐怖では
なく、自分の体験として考えてしまう恐怖がそこにはある。海の上だけの出来事ではないと思います。
自然を満喫しようとする誰もが晒される危険性がある。ただスーザン(ブランチャード・ライアン)
とダニエル(ダニエル・トラヴィス)の場合は完全な人為的ミスですが…。こんな事、日本では
あり得ないような気がする。不運という言葉だけで片付けてしまえない出来事。だから映画に
したのかな?それと極限状態では男よりも女の方が強いのかもしれない。
実際サメの泳ぐ海で撮影したとの事。たとえトレーニングされているサメだとしても足がつかない
海の中でサメといっしょにいるのは嫌!です。
2003年 クリス・ケンティス監督
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おすすめの一品 |
ペラーワイナリーアイスワイン3本セット |
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