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レンタル屋さんのジャンル分けは、ホラーとなっていたので、心の準備をしてから見ました。が、ホラ
ーの要素よりもサスペンスの要素が強い作品でした。ほんとジャンル分けって難しいですね。
あんまり予備知識もなく見た作品でした。トッド(ブラッド・レンフロー)のとった行動、すなわち最
初の過ちについては、歴史が好きな思春期の子供なら誰しも、そうしてしまいそうな気がします。しかし
その後、ナチ将校ドゥサンダー(イアン・マッケラン)の身体が弱っていくのと共に、まるで悪の部分を
引き継ぐかのごとく変化していく様は、将来を嘱望される子供だからこそ恐いなぁと思いました。本当の
悪人は、こうして周りの大人を操りながら、脇を固めていくのではないでしょうか。見終わった後の感じ
が”ローズマリーの赤ちゃん”を見た時に似ています。自分の知らないうちにヒタヒタと恐怖が迫ってく
る感じが…こんな人が知らない間に自分の周りにもいそうで、落ち着かない気分にさせます。
スティーヴン・キングの原作は読んだ事がないのですが、映画だけ見た感想だと、らしくないかなぁ
と思いました。でもよくよく考えると”アトランティスのこころ”の悪い人バージョン?かな。
1998年 ブライアン・シンガー監督
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2005/4/15 |
コーラス |
LES CHORISTES CHORISTS |
予告編でのすばらしい歌声が、耳から離れませんでした。公開を心待ちにして観た作品です。私が想像
していた寄宿学校の話とはかなり違ったものでしたが…
寄宿学校と言っても戦後すぐのもので、生徒は親を亡くしたり、素行に問題があったりの子供ばかりで
す。学校の名称も”池の底”となんだか暗いイメージ。でもこれは、過ぎた思い出の話です。もしそうで
なければ、もっと暗い気持ちで観ていたかもしれません。マチュー先生(ジェラール・ジュニョ)も生徒
達もこの学校に来た時には既に哀しみや孤独を抱えていて、まさに心は”池の底”。音楽で心を通わせ、
生徒達といっしょに”池の底”から這い上がろうとしている姿に胸打たれました。そして、この物語をさ
らに輝かせてくれる子供達の歌声。特にピエール役のジャン=バティスト・モニエのソロには心が震えま
した。透明感と暖かみのある、すばらしいボーイソプラノです。
フランス人の7人に1人が観たというこの映画。新たに合唱団に登録する人が増えたり、ロケ地となった
お城に観客が殺到したりする社会現象になったそうです。フランス人は、ブームから遠い所にいるという
印象があったのですが、そんなこともないんですね。
2004年 クリストフ・バラティエ監督
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できれば映画を観る時は先入観の無い状態で観たいと思うのですが、実現はなかなかむずかしい。この
映画に関しては、理想に近い形で観る事ができたと思います。
とっても不思議な話です。主人公?のイザック(ヨアキム・カルメイヤー)の台所はドールハウスのイ
ンテリアみたいで、とてもステキです。コーヒーを飲んだり、お風呂に入ったり、日常を大切にしている
のが伝わってきます。台所での動線を調査する実験は、実際に行われていた事のようですが、嘘の無いデ
ータを取る為に、結局のところ何日も滞在する事になる。今だったら定点カメラでも置いておけばいいん
でしょうけど…。調査員が調査対象者に友情を抱くという事も当然あり得る事です。本人たちは、至って
普通に行動しているのでしょうが、それが滑稽で中年男なのにかわいらしく見えてしまいます。フォルケ
(トーマス・ノールシュトローム)もグラント(ビョルン・フロべリー)もイザックを兄のように慕って
いたのではないかと思います。そして、結末にはホロリときます。静かな物語だけど、とても大切な事を
教えられた気がしました。
北欧の国々は、現在も生活する事自体をとても大切にしている印象を受けます。厳しい自然があるから
でしょうか。ひとつひとつの動作に感謝の心が見えます。文明の利器に頼りすぎると忘れがちになります。
2003年 ベント・ハーメル監督
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純粋に映画を楽しめました。そんな映画です。コミックに基づいた作品だからでしょうか。マンガで育
った私にはすんなり入りやすかった。
ジョン・コンスタンティン(キアヌ・リーブス)というヒーローは、優等生ではなく、人間的。この感
じは、なんとなく”スパイダーマン”を思い出します。でもコンスタンティンがピーター・パーカーと違
うのは、ツッパリで面倒見の良い兄貴分的なところ。簡単に人を寄せつけようとはしません。自分の力は、
かなり認めているよう。悪魔との戦いは、祈りだけという地味なものではなく、いろんな道具も使うとこ
ろがおもしろい。聖なるショットガンやドラゴンの息などなど、ワクワクしてきます。なんだかオタッキ
ーの心をくすぐるアイテムがいっぱい。魔除けのペンダントはちょっと欲しいかも。娯楽作品を楽しみた
いという人は是非ご覧ください。ゴールデンウィークにはぴったりかもしれません。ただし必ず最後まで
席を立たないでくださいね。
今回の監督は、元々プロモーションビデオの製作を手掛けていた人という事で、それらの作品は観たこ
とが無いと思うのですが、それもうなずける映像美を観させていただきました。この作品はシリーズ化し
て欲しいな。
2005年 フランシス・ローレンス監督
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2005/5/23 |
風の絨毯 |
THE WIND CARPET |
観たい映画でしたが、レンタル屋さんで見つけることができず諦めていたところ、ありました。洋画の
コーナーに。ずっと邦画のコーナーを探していた私です。
映画とは言いつつもドキュメンタリーのような流れ。ほんの僅かな時間でしたが、絹江(工藤夕貴)と
さくら(柳生美結)の母娘関係の描写が微笑ましい。誠役の榎木孝明の演技が少しくどく感じるくらい、
さくらと絹江の関係は自然でした。心を閉ざしてしまったさくらにイランの人たちはとてもやさしくて、
親切。言葉が違っていても、子供同士はすぐに仲良くなれる。しがらみに縛られなければ生きていけない
大人には決して真似できない事です。イランの時間の流れ方がさくらの心の傷を癒してくれたような気が
します。日本にいたら、悲しい出来事を消化することはできなかったかも。もし出来たとしても素敵な思
い出にする事までは出来なかったかもしれません。みんなで力を合わせて屋台に使う絨毯を仕上げていく
場面が一番好きです。さくらとイラン人少年の思い出がひっそりと織り込まれた絨毯が、最後のシーンに
なっていたのが良かった。
この頃、近隣諸国との関係が何やらあやしくなってきている日本ですが、政治や経済ではなく文化で交
流するのが一番わかりやすいかなと、この映画を観ていてつくづく思いました。
2002年 カマル・タブリージー監督
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チェコの民主化運動 ”プラハの春”は、ルーマニアのチャウシェスク大統領夫妻の処刑といっしょに記憶の中に
ある新しい出来事です。これは、その直前の物語のようです。
主人公の心の動きを感じさせる、とてもよい映画でした。弟が亡命した為に、体制に目を付けられたチェリストの
ロウカ(ズディニェク・スヴェラーク)。そのせいなのかどうかは分からないが、半ば世捨て人のような生活をしている
ように見受けられた。旧東側諸国に対しては、電力不足で自動車もあまり走っていない、とにかく資源不足なイメー
ジがありましたが、この映画を観る限りでは、そんなこともなさそうです。ロウカも ”トラバント”という車を手に
入れるために、危ない橋を渡ってしまう。人間は ”欲求”という感情に生かされているのかもしれないという事を
強く感じてしまいました。今まで、子供に縁がなかった人が、突然5歳の子供と生活すると、こんな風に振り回され
てしまうのでしょうね。ロウカ自身、気付かなかった自分の一面と出会えた瞬間だと思います。映画を作り過ぎてい
ない感じが、観る側の気持ちを盛り上げてくれる。特にコーリャ(アンドレイ・ハリモン)のかわいらしさ。何より
も説得力がある。
偶然ですが、映画を観た翌朝のニュースで、トラバントの事をやっていました。旧東ドイツの車で、今はベルリン
で観光用として活躍しているようです。
1996年 ヤン・スヴェラーク監督
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経験と実績がある監督の作品は、安心して観る事ができる。きっとはずす事はないだろうと思っ
て観ました。
”たそがれ清兵衛”がどんな話だったか、全部思い出すことはできないのですが、途中、その”
たそがれ清兵衛”を思い出しました。タイトルが隠し剣となっていたので、剣術の話が大部分かと
思いきや、そうでもなかった。ただ、片桐(永瀬正敏)がきえ(松たか子)に寄せる静かな思いに
は、とても共感できました。こういう時代劇を観る度に思うのですが、武士という家業は、とても
窮屈な立場に置かれていたのだなと…。まっ、現在のサラリーマンというところなのでしょうね。
最初にも言った通り、隠し剣がどうして生まれたかという事が知りたかった気がします。やはり、
片桐が使ったような状況を想定して生まれた剣術なのでしょうね。武士の頂点に立とうとする者に
ではなく、常に武士のあるべき姿を考える者にこそ伝えられる剣術だったのだと思います。
そんなにたくさん時代劇を観るわけではありませんが、私の中の時代劇観をかえたのは、”雨あがる”です。日本人のあるべき姿を教えてくれるような時代劇、そんな作品が好きです。
2004年 山田洋次監督
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2005/8/2 |
カッコーの巣の上で |
ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST |
過去の作品を観ると時代のギャップを感じたりするものですが、この作品に関しては、テーマが
テーマだけに現代社会にも通ずるものを感じます。
精神病患者あるいは精神病院をテーマとした映画は、他にもあると思いますが、この作品につい
ては、そういう場所を舞台としているだけで、他の作品とは一線を画しているような気がします。
アメリカにおける、白色人種とアフリカ系、インディアンの関係をこの病院の中に置き換えている
ように思えました。そう考えると、とても深い話です。多くの人種がいっしょに暮らすアメリカで
は、常に無視できない問題なのでしょうね。マクマーフィ(ジャック・ニコルソン)と婦長ラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)との戦いがすさまじい。表面上は冷静を装う婦長の顔に、見る見る
悪魔の表情が張り付いていくサマが怖い。すごい演技力です。そして、脇を支える俳優人たちが、
あの人もこの人もぐらいに、凄い人がたくさん出ています。例え、こむづかしい人種問題などを考
えずとも十分、入り込める映画でした。
”チャイナタウン”もそうですが、この頃のジャック・ニコルソンの演技は、特に活き活きとし
ているように思えます。あんまり関係ないけど、モテたのも頷けます。
1975年 ミロス・フォアマン監督
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ボビー・ダーリン、レイ・チャールズ、そして、今回のコール・ポーターと実在した音楽家
たちを題材にした作品を観ています。それぞれに衝撃を受けました。
劇中、ナタリー・コールらが実際に登場して歌います。中でも、エルビス・コステロの歌には痺れましたね。一人の音楽家の映画に、これだけ多くの人たちが動く、今、活躍している人
たちが、たくさん影響を受けた事が窺がえます。贅沢な作りです。そして、物語もすばらしか
った。順風満帆な夫婦など、いないとは思いますが、こういう締めくくり方ができればいいか
なと思った。愛を追い掛けるリンダ(アシュレイ・ジャッド)と追い掛けられるコール・ポー
ター(ケヴィン・クライン)。追い掛けられる方がさびしがりやかなと思ったのですが…。挿
入曲は、まさにリンダに捧げられたラブレターでした。
ケヴィン・クラインというと、”デーヴ”という映画のイメージなのですが、プロフィールを
見てびっくり。フィービー・ケイツの旦那さんだったなんて、いったい、いくつ離れてるんだ…。
2004年 アーウィン・ウィンクラー監督
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2005/11/9 |
コンフェッション |
CONFESSIONS OF A DANGEROUS MIND |
ところどころ観た事あるなぁと思っていたら、観るのは二度目らしい。どうやら一度目は
寝てしまったという事で再チャレンジ!
最近のCIA工作員名漏えいのニュースを耳にしているとチャック・バリス(サム・ロックウェル)
の事も真実に思えてくる。そう考えるとすさまじい人生だ。面白いなと思ったのは、TVプロデューサーとして上手くいっている時は
工作員としても上手く事が運んでいたように見えた事。ん?逆かな…。チャックの人生の中で
一番重要だったのはペニー(ドリュー・バリモア)の存在だったと思う。自分を正常な場所に
とどめておく為には、失ってはいけない存在。人間誰しも帰る場所があるからこそ好き勝手
できるもんです。次々とめまぐるしく繋がっていく編集のし方がおもしろかった。そのせいか
あまり深刻に考える間もなく最後まで客観的に観ていられました。
ジョージ・クルーニーには、業界での繋がりを使って安いギャラで良い俳優を雇い贅沢な
映画づくりをしてほしいと思います。
2002年 ジョージ・クルーニー監督
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どんなに技術が発達しても手作りの良さにはかなわないと思った。1,2秒のシーンを撮影
するのに12時間、10年の歳月をかけての映画化。好きじゃなきゃできません。
この人形達はどうしてこうも表情豊かなんでしょう。とても細やかな感情を見事に表現できていて
明らかに”ナイトメア・ビフォア・クリスマス”の時のよりも進化している。コープスブライド(ヘレナ・ボナム=カーター)
はとてもかわいらしくて一途、結婚を夢見る乙女そのもの。ビクター(ジョニー・デップ)は
繊細で優しい心の持ち主。そしてビクトリア(エイミー・ワトソン)は賢く行動力のある女性。
好きなのはビクターがピアノを弾くシーン。ビクトリアとの出会いの時とコープスブライドの
許しを乞うシーンで弾きます。ダニー・エルフマンの音楽がまた所々にスパイスが効いた
感じで盛り上げてくれます。ぜひ、たくさんの人に観て欲しい!
ストップモーションアニメは手間がかかって大変そうですが、懲りずにまた作って欲しい。DVD
の発売が楽しみな作品です。やはりメーキングも見てみたい。
2005年 ティム・バートン監督
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邦題のタイトルに心惹かれた作品です。内容にそった上手い付け方だなと思いました。
アメリカの刑務所事情については殆ど知らないのですが、刑務所が足りなくなる話などは
良く耳にします。でも観光局の仕事をするなんて、どういうシステムになっているんだろう?
ちょっと不思議な感じがしました。犯罪の原因も多種多様なので刑罰もいろいろなのでしょうね。
何か心に秘密を抱えている者同士というのは、お互いなんとなく解りあえるのかも。パーシー
(アリソン・エリオット)とハナ(エレン・バースティン)の出会いも…。きれいな森のシーンが
たくさん出てきます。観終わった後あったかな気持ちにさせてくれる映画でした。
観終わった後マーシャ・ゲイ・ハーデンが出てるって分かりました。役になりきり過ぎて
いて全然気がつかなかった。
1996年 リー・デヴィット・ズロトフ監督
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レンタルする時は、割引になるのでいつも4作借ります。なるべくジャンルが片寄らないように
心がけていますが、どうしてもその時観たいものが片寄りがち、今回はバランスいいかも。
再婚しようとする男女とその男の子供たち、そして元妻の話です。普通ならば、相容れない存在の
はずですが、ある事をきっかけに一つの家族のようになっていきます。元妻ジャッキー役のスーザン・サランドンには
悪いのですが、どうしても口うるさく気難し屋の祖母に見えてしまう。決して出演者の実年齢が
役柄とイコールではないのでしょうが、同じくエド・ハリスにも無理がある気がする。一度
そんな事を思ってしまうと観ている途中、時々訳が解らなくなってくる。そんな中、印象に残っているのは娘役の
ジェナ・マローンです。彼女の出演作はけっこう観ていると思うのですが、どの作品の時も存在感が
ある。将来が楽しみな女優さんです。
今、ハリウッドでギャラが一番高額といわれているジュリア・ロバーツ。業界人の受けがいいという
事を聞きました。という事は気さくな人柄なのでしょうね。あの業界ではそういう人が少ないんだ…きっと
1998年 クリス・コロンバス監督
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2006/3/31 |
かもめ食堂 |
RUOKALA LOKKI |
レディースディで満員御礼状態でした。F1ドライバー、キミ・ライコネンのファンとしては、ミーハー
かもしれないけど、この映画でフィンランドを感じたいと思った。
二人きりでいる時に相手に涙されてもその理由をきかずにいられる。サチエ(小林聡美)は
そんな人物。人柄に引かれて人は集まってくるものなんだなぁと思いました。おかしくってほろ苦くって
優しい、そして間違いなくお腹がすく。そんな映画かなぁ。現実離れしているように見えるけど、
実際ありそう。ミドリ(片桐はいり)の存在もマサコ(もたいまさこ)の存在も身近にいそう
なのです。そして一番いそうなのはトンミ・ヒルトネン(ヤルッコ・ニエミ)だ。ヨーロッパの
人は自分の名前を漢字にしたがる。昔、チェシーというバスの運転手がやはり同じ事を言っていた。
結局”知恵師”になったけど。とにかくこのキャスティングには文句の付けようもない。特に
かもめに餌を与えているだけなのに観客から笑いをとっているもたいまさこの存在感に感服しました。
日常の大切さを教えてもらったような気がします。
エンドロールで流れる井上陽水の”クレイジーラブ”がやけにしっくりときていました。遠いけど
いつかフィンランド行ってみたい。
2005年 荻上直子監督
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続編である”ビフォアサンセット”の方から観たのですが、それでも成り立つかなと思った。
旅というのは日常から離れられたという開放感を感じたり、時には不自由さを感じたりと自分を
みつめるいい機会になると思う。だからという訳ではないが旅の思い出は日常とはかけ離れた場所へ
置いておきたい気もする。旅の途中の恋愛感情もそうかもしれない。ジェシー(イーサン・ホーク)
にもセリーヌ(ジュリー・デプリー)にもそんな気持ちがあるように思えた。とても気が合うのだけれどそれは
旅先の自分だから?という気持ちがあって、果たして自分たちのこの気持ちが本物なのかどうか
確かめたかったのかもしれない。それがホームでの約束になるのではないかと…。二人がずうっと
会話し続けるというパターンはこの前編からのものだった。仮想で友達に電話させて自分の事を
話させるシーンがかわいい。最後に二人が歩いた場所が流れた時、何ともいえない感情が
自分の中にも生まれた。
あたりまえだけどやはり9年前の二人は少しふっくらした感じで若々しい。恋愛映画でこれだけ
感動した事が今まであっただろうか。良い映画でした。
1995年 リチャード・リンクレイター監督
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2006/4/19 |
ギャザリング |
THE GATHERING |
またもや以前観ていた事を忘れてレンタルしてしまいました。こうして感想を書く事で記憶に
留められていくのかもしれません。それにしても夫婦二人で忘れなくても…。
クリスティナ・リッチは、好きな女優さんなので怖い内容である事は分かりつつ意を決して観た
(2回も)。そのわりには落ち着いて観る事ができる内容だったが…。宗教を題材にした内容で
、全部がフィクションなのかどうか私には判断がつかなかった。こういう言い方は不謹慎かもしれないが、
キリスト教にはネタが詰まっているんだなぁと思った。これから公開予定の”ダヴィンチコード”
もそうですが、聖書が”文学を生み出す書”と言われる所以に納得です。2度目でも途中で止める
事なく最後まで集中できました。ただこれはホラー映画ではないと思う。
”恋する人魚たち”の頃は10歳ぐらいだったと思われるクリスティナ・リッチだが、その頃と
変わっていないような気がする。なんだかこの人には独特な愛嬌がある。
2002年 ブライアン・ギルバート監督
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2006/5/7 |
キル・ビル |
KILL BILL:VOL.1 |
ほとんど興味本位。観とかなきゃという義務もあったありする。絶対、通らなければならない道?といった感じです。
タランティーノ監督と同じ趣味を持つ人にとっては、嬉しい作品でしょう。ただ、そうでない
人もそれなりに楽しめるのではないかと思います。日本オタクのアメリカ人が作ったハチャメチャな
映画だけど最後までくぎ付けでいられる。(と思う。)映画制作の論理がしっかりしているから
でしょうか。とにかくこの監督は人の目を引き付けておくのがうまい。逆にこんな寄せ集めのネタを使ってひとつの物語に
してしまう力に感心してしまいます。きっとそんな監督に惚れ込んだ人たちが使命感を以って
作品を世に送りだしているのでしょう。物語は予測可能だが、その過程を知りたいと思ってしまう。
これってもしかして監督の思うツボ?最後に梶芽衣子の歌が流れるけどファンなのかな…。
ユマ・サーマンの映画に梶芽衣子の歌が重なった時は、日本人として複雑な気持ちでした。確かに
この監督にしか作れない世界だと思った。
2003年 クエンティン・タランティーノ監督
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なんだかんだ言いながら続きを観てしまう。やはりすごい監督だと思いますよ。斯く言う私も
オタクなのかな?
この役を演じるにはユマ・サーマンは少しトレーニング不足といった感があった。Vol.1では、
危うかったもののそんなに気になるほどではなかった。今回はパイ・メイ(ゴードン・リュウ)
の下での修行シーンがかなり怪しい。かといって、そんな事を気にして観るような映画でもないと
思うが…。むしろ準備期間が短かったのではないかと想像するので、それにしては頑張ったかなと
。ベアトリクス(ユマ・サーマン)は日本刀で復讐を挑んだが飛び道具にはかなわないといったところ
でしょうか。案外大胆に挑んでいって出端を挫かれるタイプとみた。今回はビル(デヴィッド・キャラダイン)
とヴェアトリクスとの心の繋がりが主だったように思う。何も考えないで楽しむのが本来の映画
の観方なのかも…。
Vol.1と2、同じ監督が作ったとは思えない。っていうのは言い過ぎかもしれないけど、それぐらい
方向性が違いましたね。やはり欲張りなんだな。
2004年 クエンティン・タランティーノ監督
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2006/5/11 |
ギター弾きの恋 |
SWEET AND LOWDOWN |
ウディ・アレンの作品を観るのはたぶん初めてだと思う。これは私的にはすごい役者の共演に
なっているのでびっくりです。
ドキュメンタリータッチに作られていて、はじめは実在のギタリストの話かと思って観ていました。
でも、たぶんフィクションですよね。エメット(ショーン・ペン)のようなアーティスト、よくいます。
ショーン・ペンが演じると何となく説得力がある。エメットが暮らした女性二人、ハッティ(サマンサ・モートン)
とブランチ(ユマ・サーマン)はとても対称的な存在だと思う。ブランチは現代的な考えの持ち主で
洗練された女性、一方ハッティは温かくエメットを見守っていて、とても深い愛情を持つ母性の
強い女性だ。ハッティは唖者なので一度も言葉を発する事はできないのですが、とにかく表情豊かで
エメットだけではなく、私もすっかり彼女の虜になりました。ハッティを見ていると幸せな気持ちに
なれます。
観る度に才能のある女優だなと思わせられるサマンサ・モートン。共演する相手が個性的な
役者でもそれに負ける事なく存在感のある女優です。
1999年 ウディ・アレン監督
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壮大な景色が目に焼き付く。こういう作品はやはりスクリーンで観られなかった事を後悔してしまいます。
二コール・キッドマンもジュード・ロウもため息が出るくらい綺麗です。ただ、この作品は
美しい男女の恋愛を語るだけではなく、自然との共存の大切さも説いている気がする。インマン(ジュード・ロウ)
が助けられる原住民の老女との場面が印象的でした。川や沼の景色がとても穏やかで癒されます。四季の美しさを
見事に映し出している。男達が喜び勇んで参加する戦場との落差を感じます。一方、エイダ(ニコール・キッドマン)
はルビー(レニー・ゼルウィガー)に鍛えられ、土地をどんどん開拓し自給自足の生活を実現させていく。
この姿もやはり自然との共存を思わせる。エイダとインマンの再会については、出会う前にいくつか
暗示があるので予想がつく展開。だが、この二人が演じると余計儚くなる気がします。余談ですが、
二人ともお尻がきれいでした。
ほんの少しだけの出演なのに名前の知れた俳優がたくさんいました。その中でも渡し舟の少女
という役のジェナ・マローンは、注目したい女優です。
2003年 アンソニー・ミンゲラ監督
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おすすめの一品 |
ペラーワイナリーアイスワイン3本セット |
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