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前作のボーン・アイデンティティーから待ちに待った作品です。話題作ということで、公開前からかな
り頻繁にテレビコマーシャルで流れていました。おかげで一部ネタばれしていて驚きが半減したところも
あったのですが、それでも満足でした。
ジェイソン・ボーン役のマット・デイモンは、アクションはもちろんのこと演技がすばらしい。孤独な
諜報員という役柄もあって台詞が極端に少ないのですが、それを逆手にとるような演技力。とても人間味
のあるボーンを見せてくれました。
ラストシーンは確実に三作めにつながっています。今回は、諜報員としての自分自身にケリをつける旅
だった。次回作はボーン自身の過去。諜報員ではない自分を探す旅になるのではないでしょうか。次回も
ぜひマット・デイモンにやってもらいたい!
2004年 ポール・グリーングラス監督
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フランス映画は、自分が何をやりたかったのか、とか、絶対やりたくない事は何だったのかを思い出さ
せてくれる。いろんな事を気がつかせてくれる気がします。
あたりまえの生活を送る子供たちと先生、そして家族のドキュメンタリーです。あたりまえってこうい
う事だったなと思いました。幼稚園から中学にあがる前の子供13人。先生はよく子供をみているし、根気
と忍耐力で子供たちの話をよく聞く。先生と子供たち、そして先生と親たちとの信頼関係がすばらしい。
何よりも一人一人の子供が個性豊かでその表情がかわいらしいのです。すばらしい自然に囲まれ、こんな
子供時代を送れたらしあわせだろうなぁ。
日本の学校が今どういう状況なのかという事は、ニュースなどで報じられている限りでしか知らないの
ですが、20人いれば20通りの将来がある事を頭に置いている先生はどれくらいいるのでしょう。
2002年 ニコラ・フィルベール監督
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海外に住む日本人の目線で戦争を考える機会は少ないと思います。これは小さい島で起きた出来事です
が、戦争によって世界中のあちこちで似たようなことが起き、多くの人が哀しい思いをしたのかもしれな
い。
移民としてのハツエ(工藤夕貴)とその家族の気持ちは想像しがたいものです。その上、こんな事に巻
き込まれたら…自分だったらあんなに凛としていられません。静かに戦う日本人の姿に心打たれました。
そしてイシュマエル(イーサン・ホーク)の決断に涙しました。イーサン・ホークは、イシュマエルが真
実を明らかにするまでの迷いを見事に演じていたと思います。
映像は全体的に暗い感じではあったのですが、とても美しい景色でした。そしてラストシーンで深々と
降る雪。優しく降りてきて、全てのものを許しているようでした。
1999年 スコット・ヒックス監督
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映画を最後まで見ればタイトルの意味もわかるかなぁと思ってみたのですが、結局、解りませんでした
。韓国の方には解るのでしょうか。
心にしみてくるような時間の流れ方が好きです。残り少ない命と判っていても、人を好きになる気持ち
までは止められませんよね。ジョンウォン(ハン・ソッキュ)を好きになっていくタリム(シム・ウナ)
がとる行動がとても愛嬌があってかわいらしい。ジョンウォンはタリムの生きる力の強さに惹かれたのか
もしれませんね。話とは関係ありませんが、私は、写真館のソファーとジョンウォンの家のガラス窓の模
様?にとても懐かしさを感じました。こんなの小さい時に見た憶えが…
韓国映画は特に恋愛ものが好きです。俳優さんの表現力が優れていると思います。それだけ日本より映
画の世界が厳しいということでしょうか。
1998年 ホ・ジノ監督
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こんなに短期間に二本ものミュージカル映画を見るなんて信じられませんが、見てしまいました。ミュ
ージカルは演技する人たちのエネルギーが伝わってきますね。
ボビー・ダーリン(ケヴィン・スペイシー)の事は、全然知りませんでしたが、歌は聴いた事があるも
のもありました。”マック・ザ・ナイフ”にあんな詞がついていたなんて初めて知り、それが私の中では
、ちょっとした驚きでした。エンターテイメントを提供する側の凄まじさ、でもやめられなくなる。それ
は、ある意味”中毒”と呼べるのではないでしょうか。とにかく最後の最後まで歌と踊りがすばらしかっ
たです。ケヴィン・スペイシーの意気込みが伝わってくる作品でした。
劇中レコーディングスタジオのスケジュールボードにはレイ・チャールズの名前もあったり、かつらネ
タで笑わせてくれたりと細かい演出が目に付きました。この業界の人たちは、基本的にはオタクなんだな
と…私も極めたい!(笑)
2004年 ケヴィン・スペイシー監督
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シリーズ2作目です。シリーズものと言われる作品で、1作目がヒットした作品は、作る側にも見る側に
もそれぞれの思いがあり、それをどう消化するか、させていくかが難しいところだと思います。
マーク・ダーシー(コリン・ファース)という感情表現は不器用だけど、包容力のある男性が、ブリジ
ット(レニー・ゼルウィガー)というドジだけど素直でポッチャリな幼馴染みを好きになる。自分に無い
ものを求める典型。これは、明らかに女性の立場から考えた理想像の話ではないでしょうか。とはいえ、
ほんの少しでかまわないので、男性にも理解しようとする心を持っていてほしいものです。まさに、十代
の頃、少女マンガでハマっていたストーリーそのものです。年を重ねて現実を知っても、憧れる気持ちは
失われていなかった(笑)。そして、そんな少女マンガにも欠かせなかった、悪役ダニエル・クーリー
(ヒュー・グラント)。そんなに悪い奴には見えなかったけど、でもやはり女の敵です。今回、一番のお
気に入りは、二人の男が決闘?するシーン。少年のようでかわいいけど、低レベルな戦いで笑えます。そ
して、前作同様ブリジットの行動にハラハラさせられ通しの107分でした。
今回の作品で10Kg太ったというレニー。普通だったら、そのまま元に戻れなくなりそうだけど、ちゃん
とコントロールできるからすごい。シャーリーズ・セロンにつぐ、女優版ロバート・デニーロかな。
2004年 ビーバン・キドロン監督
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横山秀夫の小説が大好きです。よくドラマになったりするのですが、原作に勝る表現力、説得力のある
ものを未だに見た事がないような気がします。映画で伝えるって文章よりも難しいのかもしれません。
家族の繋がりという人間ドラマ的な部分をクローズアップさせているこの作品。自分が梶聡一郎(寺尾聰)
の立場になった時、同じ行動はとらないかなと思いました。しかしながら、最愛の息子の死を何度も知ら
され、その度に打ちのめされる妻 (原田美枝子)の姿を見なければいけないのも辛いかなと、人間の心
の弱さを思い知らされます。今回、アルツハイマーの特徴を改めて気付かされたような気がします。徘徊
や何度も食事をねだられる話はよく聞きますが、親として一番辛いと思われる事を何度も経験してしまう
ことになるとは、なんとも言い表し様がありません。最後のシーンは救いにはなりましたが、この先、自
分の犯した罪に苦しむ事になるだろうなぁと思いました。どんな理由であっても誰かが誰かの人生を閉じ
る権利はないはずと信じたい。
邦画を観る時はいつも久々になります。この先は、お叱り覚悟で書きますが、一映画ファンの戯言と思
って聞き流して下さい。こういう作品は特に自分の心をその中に置いて観たいと思うのですが、邦画では
なかなかそれができません。一部の未熟な俳優にそれを遮られてしまいます。その演技によって現実へと
引き戻されてしまうのです。まるでそれはTVで映画を観た時に流れるCMのよう。台詞が聞き取れず、
話の繋がりが途絶えてしまう。とても残念です。
2003年 佐々部 清監督
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この時期は、寒暖の差が激しくて身体が参ってしまいます。久々の映画鑑賞。そんな事を思いながら、
この映画を観たのですが、クリント・イーストウッドに怒られそうですね。
”ダーティーハリー”とまでは行かずとも、それに近い世界を感じさせてくれた作品だと思います。最
初っからテリー・マッケイレブ役のクリント・イーストウッドがよく走るのでびっくりです。FBIのプロ
ファイラーだから?でも、たぶん70代かと思うのですが、こんなに全速力で走る70代見たことない。その
姿を見ていると、やはり”ダーティーハリー”を思い出さずにはいられない私です。犯人との関わり方が
特にそんな感じ。女性とのラブシーンなども…ほんとにおじいちゃん(ごめんなさい!)とは思えません
。でも、思えばダーティーハリーの時もそんなに若くはなかったのですね。ショットガン?を構える姿は
相変わらずサマになります。
脇役がとてもいい味を出していたと思うのですが、ほとんどの方を知りませんでした。私がたまたま見
てなかっただけなのでしょうが、がっちり脇を固めてくれる俳優さんがこんなにいるんだなぁと、層の厚
さに改めて驚かされました。
2002年 クリント・イーストウッド監督
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ケヴィン・スペイシー出演の映画だし、ファンタジーでもあるし、という事で観ました。最近、これは
絶対観ておきたいと思う作品がなくなってきました。心が不毛になっていくようで恐い!
K-PAX人?プロート(ケヴィン・スペイシー)。私は、最初っから異星人として見ていました。という
よりも異星人であってほしいと思って見ていました。ケヴィン・スペイシーの動きが、まさに宇宙人的で
す。バナナを皮ごと食べるなんて…。光を使ってどういう風に移動するのか、気になったけど、それは最
後まで謎のままで良かったと思います。プロートがパウエル医師(ジェフ・ブリッジス)の前に現れたの
は、自分自身の意思だったのか、それとも偶然だったのか。自分が旅立つ前に、友達を委ねられる人間を
探していたとは思う。とても辛い過去を持った友人ロバート。そして、その父親ともどういう交流があっ
たのか。K-PAX人にはないという絆に惹かれたのだろうか。なんとなく全体的にぼかした感じの話になっ
ているが、観た人がそれぞれの解釈ができるので、明確にされなくて良かったかなと思います。とても良
い映画でした。
またまた、ケヴィン・スペイシーの演技、彼のかもし出す世界にやられました。催眠療法のシーンなど
楽しんで演技しているのが伝わってきた。
2001年 イアン・ソフトリー監督
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会社の後輩にネタをばらされるという最悪の状況で観たにもかかわらず、ストレートに感動できました
。
火は怖い。特にビル火災。この映画は、本物の建物を使って99%の火災シーンを撮影したというだけあ
って、火事の怖さや二次災害の怖さが伝わってきます。ところで、消防士に役割分担あることを初めて知
ったような…いや、そんなはずは、ないですよね。定かではありませんが、道徳の時間に消防署を見学し
た記憶がありますから。話は、はしご隊とポンプ隊この二つを中心に進んでいきます。危険な仕事だから
こそ、家族を必要としたジャック(ホアキン・フェニックス)、それとは正反対に家族を持たなかったケ
ネディ署長(ジョン・トラボルタ)。相反する生活を送る二人だけど、胸の内にある迷いは同じだったと
思います。自分はどっちだろうと考えてみましたが、簡単に答えは出ませんね。9・11同時多発テロの現
場で活躍した消防士たちに敬意を払うかたちで製作された作品だという事ですが、あの悲惨な現場に関わ
った、全ての人たちの生きる力になるのではないでしょうか。
消防士になる人はカトリックでアイルランド系の人が多いのでしょうか。映画を観ると、こんな風に新
たな疑問が生まれてくる事があります。そして、その答えが他の映画にあったりする所がおもしろい。
2004年 ジェイ・ラッセル監督
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”Cut”という雑誌のランキングを見ていて、なんだかおもしろそうだったので、レンタルしました。自分の意思
では絶対選ばない作品かもしれません。
とにかく引き込まれる作品です。何気なく観ていたはずなのに、やめられなくなる。「なるほどぉ」などと、うな
ずきながら最後まで観てしまいました。じゃあどこがどうおもしろいのか聞かれても残念ながら、うまく説明できま
せん。役者としてのクエンティン・タランティーノも、いけるかもと思いました。ミア(ユマ・サーマン)とビンセ
ント(ジョン・トラヴォルタ)がデートする話が特に好きです。ビンセントのツィストが最高!さすがディスコキン
グ。踊ったのはほんの少しだけなのに、すごかった。ミアもいっしょに踊っていたけど、個性的すぎてうまいのかヘ
タなのか判りませんでした。ハードボイルドな映画だけど、デートではバニラコークとシェイク。ビンセントがシェ
イクの味見をするところが、かわいい。ジョン・トラヴォルタの良さがよく出ていた映画だったと思います。
クエンティン・タランティーノの作品を今回初めて観ました。とうとう観ちゃった。でも、これだけじゃわからな
い。ていう事は…
1994年 クエンティン・タランティーノ監督
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最近、アカデミー外国語映画賞をとった作品が気になります。この映画は’87年の作品です。私が就
職して数年の頃ですが、忙しい毎日で映画からは縁遠い生活を送っていました。
漁村で布教活動をしている姉妹をめぐる話です。むかしむかし、あるところに…という具合に日本昔
ばなしのような、ほのぼの感。バベット(ステファーヌ・オードラン)はこの姉妹に仕える家政婦です。
この村を訪ねる人のほとんどがそうであるように、バベットもこの優しく美しい姉妹が大好きになりま
す。この姉妹には離れていても気に掛かってしまうような、不思議な雰囲気があると思います。バベッ
トの作る料理は、もちろんどれも食べた事のないメニューですが、晩餐会に参加した人たちの幸福そう
な表情を見れば、それがどんなにすばらしい料理かが分かります。人生において、何を選択し、何を信
じていくべきか迷っている人も、また、ただ良い映画が観たいと思っている人も、この映画を観るべきでは
ないでしょうか。
近頃、”食育”という言葉をよく耳にしますが、料理を作り、それを食する。とても大切な行為だと
改めて思いました。しかし、フランス料理の食材にはびっくりさせられます。
1987年 ガブリエル・アクセル監督
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”ミリオンダラーベイビー”に感化されて、ヒラリー・スワンク、最初のオスカー作品を観ました。
性同一性障害という重いテーマ。まずは、ブランドン(ヒラリー・スワンク)の容姿にびっくりで
す。思春期の男の子そのもの。そして、思春期の男の子と同じように、スリルを求めてしまう。こち
らは、ずっとハラハラドキドキのし通しです。かなり心臓に悪い。何をするにも、この病気が足かせ
になってしまう。ブランドンの心境は、とてもじゃないけど、想像できるものではない。ブランドン
がラナ(クロエ・セヴィニー)の母親に化け物呼ばわりされてしまうが、世間で病気と認識されてい
ない事が、原因としてあるのではないかと…。病気の事を世間の人に理解してもらうという意味では
、この映画は大いに貢献していると思います。
最近、日本でも性同一性障害の人に対する性転換手術が行われ話題になりました。図らずも、私の
住む街の病院だったので、記憶にあるのですが…とにかく、こういう病気は世間の人に理解してもら
うのが一番だと思いました。
1999年 キンバリー・ピアース監督
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バットマンに関する知識ゼロの状態で観ました。ヒーロー誕生の瞬間は、いつの時代も神秘的なも
のです。
それにしても、予告編を観た段階で想像していた物語と違い過ぎました。バットマンは、もっと禁
欲的なイメージがあったのですが、わりとさばけている感じ。ヒマラヤでの修行も何か特別なトレー
ニングによって、知らず知らずのうちに強くなるのかなと、これもまた勝手に想像していたのですが、
普通の武道家の訓練に見えてしまいました。専門的分野を掘り下げていないせいなのか、説得力のな
さを感じずにはいられなかった。バットマンになる理由が弱すぎるような気がしました。いずれにし
ても今回、納得できなかった数々を消化するためにも、バットマンシリーズのその他の作品を観るし
かないのかなと思いました。その闘いぶりを見れば、疑問は解決してすっきりするのかもしれません。
ヒーロー映画の脇をベテラン俳優で固めるという方法は、お決まりのパターンなのでしょうか。確
かにそうじゃないと薄っぺらな出来上がりになってしまいそうですね。
2005年 クリストファー・ノーラン監督
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いつもと微妙に客層が違うような気がしました。男女の比率はどちらかというとやはり男性が
多く、かなり年輩の方もチラホラ見ました。
とても緊張感のある映画でした。登場人物の殆どが切羽詰った考え方の下に動いているのです
が、『いそかぜ』先任伍長の仙石(真田広之)だけが違った。真田広之は、仙石の役をとても深
く理解して演じていたと思います。恥ずかしさや惨めさを躊躇なく選択し、心でぶつかっていく
生き方に、とても共感できました。原作も未読でたくさんの俳優が出ていたので、果たして誰が
主役なのか観るまで分からなかったのですが、観ているうちに仙石という人物が浮かび上がって
くる感じです。自衛隊のイラク派遣という微妙な問題を改めて問いかけられている、そう感じま
した。とどの詰まり自衛隊員は、こんな危険な状況下にいるんだぞと。欲を言えば、最後の方、
もう少し丁寧に作って欲しかったなぁ。
防衛庁が全面協力と言う事で、本物を使ったシーンは、とても迫力があったのですが、ミニチ
ュアを使ったシーンが…なんと言ったらいいんでしょうか。ウルトラマンちっくな感じがしまし
た。残念(わかります?)
2005年 阪本順治監督
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NHK 総合テレビで放送されていた”アウシュビッツ”を観て、この映画を観ようと思いま
した。お盆休みのせいか、これもまた混んでいた。
丁寧に妥協する事なく作られていて、約2時間半という時間を感じさせない映画でした。最
期までヒトラー(ブルーノ・ガンツ)の側にいた人たちのキャラクターがとても分かりやす
く描かれていて、それゆえにヒトラーの性格も際立ち、現実味を帯びていたような気がしま
す。自分の理想郷を作る為に、てっぺんで起きている事だけを見つめて生きる。わがままな
子供のようで、とても大勢を率いている人には見えなかった。でも、この考え方が当時のド
イツ国民の心にピタッとハマッてしまったのでしょうね。秘書のユンゲ(アレクサンドラ・マリア・ラーラ)にしても、ゲッベルス夫人(コリンナ・ハルフォーフ)にしても、見たい
ものだけを見て生きているといった印象でした。以前観た”アドルフの画集”は私にとって
分かりにくい映画でしたが、ヒトラーが都市計画の模型を見ている姿を見て、繋がった気が
しました。
戦争の悲惨さを伝える手段として、映画はとても適していると思います。”戦場のピアニスト”も忘れられない映画です。
2004年 オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督
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公開劇場が少なく、レンタルするのを心待ちにしていた作品です。タブーをテーマにした
コメディ。ファレリー兄弟の作品を観るのは、たぶん今回がはじめて。
結合性双生児をテーマにしているという事に対して、笑ってしまっていいものだろうか…
と、最初はそんな気持ちもあったのですが、自分の中のそういう気持ち自体がそもそも否定
しているのかもしれないと思いました。同じアパートに住むエイプリル(エヴァ・メンデス)
の自然な態度に感服です。できれば、自分もこうありたいなと思いました。そして、何より
もボブ(マット・デイモン)とウォルト(グレッグ・キニア)の前向きな明るさを見ている
内に、深刻な事は忘れ、気持ちも朗らかになっていきます(単純すぎるぞ自分)。マッドと
グレッグの芸達者ぶりを思う存分楽しめる作品ではないでしょうか。
この映画でファレリー兄弟が言いたかった事が、分かるような気がしました。が、分かっ
ていても自分の中に根付かせるのは、難しい。
2003年 ボビー・ファレリー監督
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2005/9/1 |
ハッカビーズ |
I LOVE HUCKABEES |
噛めば噛むほど味が出ると言うべきか、それとも分かってくると言うべきか。とにかく、時
間が経つに連れ、いろいろな事を考えさせられてしまう映画です。
こんなに頭を使う映画だとは…コメディを観るつもりで望んだので、前半はかなり辛い時間を
過ごす事になりました。台詞を理解すべく、頭はフル活動。なんとか、おおまかに理解したつ
もりではいます。アルバート(ジェイソン・シュワルツマン)が、自己を追求しようとする気持
ちは、なんとなく理解できる。仕事や人間関係に悩む時、私もそうだから。でも、哲学探偵なる
人がいたとしても、依頼はしませんが…。そして、ブラッド(ジュード・ロウ)という存在。
アルバートにとっては、決して許せないはずの存在なのですが、実は自分の欲望を具現化してい
る存在ではないかと思います。ブラッドはアルバートであり、アルバートはブラッドなのです。
なんだか、難しいけど、大事なのは人と人とのつながりだという事で一件落着?だと思いたい。
かっこいい俳優は、どんなにダサイ役でもサマになるもんですね。ジュード・ロウ、そして
ナオミ・ワッツ、なんで、こんなに少女っぽくなれるんでしょう。
2004年 デヴィッド・O・ラッセル監督
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これまでのメル・ギブソンのイメージが変わった映画です。そして、ヘレン・ハントがとても
好きになった映画です。
ラスベガスのショウガールを母に持ち、その楽屋で女性にちやほやされて育ったニック(メル・ギブソン)
。今や女性の敵といってもいいぐらいの男に成り果てています。そんなニックがある出来事を
きっかけに変わっていく。もし、男と女が本音で語り合うとしたら…それはそれで勃発しちゃうんだろうなぁ。
そうそう、口では言えない事はいっぱいあるもの。言わずにいて良かったと思う事も…。でも本音を
上手く伝える事ができたらなぁとも思う。そんな本音を心の中にしまい込んで生きるダーシー(ヘレン・ハント)
。男社会の中にいて120%の努力をし続ける姿が泣けます。大人のラブコメですね。ぜひチェックして
欲しいのは、メル・ギブソンのストッキング姿とシャドーダンス?シーンです。最高!
私の場合”ブリジット・ジョーンズの日記”と同じくこの作品も落ち込んでいる時に観ると効果大です。
2000年 ナンシー・マイヤーズ監督
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最初に観た時よりも泣いてしまった。一人でこっそり観たのは正解かもしれない…。
1963年テキサスという設定。犯罪に対する警戒心がまだそんなに無いという事が、次々と
出会う街の人たちや農場の人たちから感じられた。突然大人になるべき時を与えられた8歳の
フィリップ(T・J・ローサー)。自分の進むべき道を自分で選ぶ事によって、どんどん自信が
付いていく様子がうかがえた。そして、子供の頃に得る事ができなかった父親の愛情を求め続け
るブッチ(ケヴィン・コスナー)。パーフェクトの基準は、人によってかなり違ってくるもの
ですね。出過ぎず抑えたクリント・イーストウッドの役所がスパイスになっていて良かった。ちなみに
私は、本作のケヴィン・コスナーが一番好きです。
いつも思うのですが、クリント・イーストウッドの作品は音楽がすばらしい。この作品の
ラストもテキサスを感じさせる音楽が流れて、それが何とも言えず良かった。
1993年 クリント・イーストウッド監督
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おすすめの一品 |
ペラーワイナリーアイスワイン3本セット |
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