|
|
|
タイトルとオドレイ・トトゥのイメージだけで選択した作品。やられたぁという気持ちです。
密かに忍び寄る恐怖。そういうサスペンスが好きな人にはお勧めかもしれない。ゾクッときます。アンジェリク(オドレイ・トトゥ)
の恋を叶えてあげたいと思う。恋は盲目。悪いのは男の方だ。いけない恋だとは思いつつも、応援したくなってしまう。ロイック(サミュエル・ル・ビアン)
が公園で遊ぶ姿をアンジェリクがスケッチするデートなんて最高に幸せそう。と、思って観ているうちに、なんかしっくり来ない感じに
なる。理由は分からないが、もしや…。と思っているところへ流れるように後編が始まる。えーっ!やっぱりそうなの。アンジェリク
のひとつひとつの行動を思い起こし、信じられない気持ちになる。とても上手い運び方だと思う。種明かしの手法がとても効果的。
たぶん前半で気付ける人は少ないのではないかと思う。勘違いって怖い。お愛想も程々にしておかないといけないと思うが、ロイックに
とっては災難としか言いようがない。
”堕天使のパスポート”と同じぐらいブラックなオドレイ・トトゥ。かわいいだけじゃ女優は勤まらないね。
2002年 レティシア・コロンバニ監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
2006/9/30 |
イルマーレ |
THE LAKE HOUSE |
オリジナルの韓国版が大好きなので、リメイクは観ようか観まいか迷っていました。が、やっぱり気になるので劇場まで行って
きました。
オリジナルよりもやや現実に近いファンタジーに仕上がっている気がする。アレックス(キアヌ・リーヴス)とケイト(サンドラ・ブロック)
がオリジナルよりも大人だからかもしれない。しかし、今回のリメイク版には感心するばかりです。この作品はアイデアが命だと
思うが、それを違和感なく消化できている。サンドラ・ブロックは静かに強く生きる女性を好演していた。ただ、”手紙”というものを
もう少し強調してほしかった気もします。手紙の文面が二人のナレーションになって流れている分、書いているときの幸せな気持ち
や返事を待つじれったさが伝わりにくかった。返事のやり取りが電子メールぐらいの早さになっていたかも。イルマーレもどんな
風に登場するのか気になりましたが、なるほどと思わせる使い方です。シカゴの街並みの雰囲気も良かった。オリジナルを観た人も
観ていない人も満足できると思います。
ポール・マッカートニーの歌が使われているとは知らずに、不意を打たれた感じです。彼のラヴソングは最高!それだけでも泣けちゃう。
2006年 アレハンドロ・アグレスティ監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
子供の頃の夢ですが、”科学忍者隊ガッチャマン”のジュンになりたいと思っていた。この映画を観ると、その時と似たような
気持ちになります。
前作がどんな内容だったか確かめずに観てしまい失敗です。登場人物がたくさんで結構複雑。途中少しずつ思い出す事ができたものの、
3年という月日をあまくみていました。セリーン(ケイト・ベッキンセール)は相変わらずかっこいい!こういうヴァンパイアの
話しは大好きです。何でだろう?いい男いい女が出るからかなぁ。いろんな秘密が少しずつ暴かれていくのにハマってしまう。しかし、
肝心な部分のマイケル(スコット・スピードマン)がなぜ選ばれたのかを完全に忘れてしまっていて、ちょっと哀しい思いをしました。
映像は最高で、人間から変身していく様子がとても自然な流れになっていてゾクゾクしました。3作目ができても違和感のない終わり方
にはなっていますが、あるのかな。
ケイト・ベッキンセール、才能豊かで美しくこれからますます期待の女優です。子供がいるとは思えない。
2006年 レン・ワイズマン監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
2006/12/4 |
歌追い人 |
SONGCATCHER |
小中学校で習った歌は、案外ヨーロッパ方面の民謡が多かったと記憶している。良いメロディは多くの人に歌い継がれていく
ようになっているものですね。
音楽学者リリー(ジャネット・マクティア)。この当時の女性にしてはかなり向上心があるとみた。歌を求めてどんどん山奥へと
入っていくのだが、その気迫がすごい。歌というものは、生活に密着しているものなのだなぁと改めて思った。仕事の時に歌ったり、
一日の終わりに歌ったりと、そこにはそれぞれの生活が垣間見えてくる。アパラチアという場所は素朴な生活を営む人々が住む
場所かと思いきや、かなりスキャンダラスな出来事の連続でびっくりです。後半は村の人々についての話が中心になる。
だからといって、そうした人間模様を掘り下げる事はせず、客観的に捉えている気がした。それがかえって音楽というものを際立たせていたように
思う。ディレイディス(エミー・ロッサム)が自然の中で歌うバラードが心に響いた。
歌い継がれてきたものや語り継がれてきたものを残すというのは、大変な事だと思いました。記録する技術の発達の素晴らしさを
改めて認識しました。
2000年 マギー・グリーンウォルド監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
”父親たちの星条旗”を観ていなくてもストーリーを追う上で支障はありませんが、2作品を観る事でクリント・イーストウッド
の云いたい事が伝わってくる気がします。
この映画を観ると、戦争が終わる頃の日本軍がどんな精神状態だったかという事が分かる。潔しを美徳とし、たてまえを重んじる
日本人ならではの結末。アメリカと戦う以前の問題で、敵は軍の中にいたと思う。栗林中将(渡辺謙)もその事に気付いた上での
行動に見えた。これは、俗に言う戦争映画とはちょっと違うかなと思った。兵士たちが何故そこにいて、どんな理由で戦っていたのか
。その心の動きが丁寧に、そしてできる限り客観的に描かれていたと思う。小さなパン屋を営んでいたという西郷(二宮和也)
と憲兵隊のエリート士官だった清水(加瀬亮)、この二人が特に印象的だった。軍が完全に情報をコントロールしていた為、
ほとんどの日本人は、アメリカについて知らないまま戦っていた。無知ほど恐ろしい事はない。そして、靖国についても知らない
事がいっぱいあるので、今一度考え直す必要性を感じた。
多くの民間人が犠牲になった為か沖縄戦については、いろいろな形で語られ知る機会も多かったが、硫黄島の戦いについては、
知る機会が少なかったと思う。
2006年 クリント・イーストウッド監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
こういう女性記者がいたという事に驚きです。全然知らなかった。映画にして伝えることの必要性を感じた作品です。
ヴェロニカ(ケイト・ブランシェット)。彼女に子供がいなくても同じ結果になっていただろうか。この強さは母親としての強さ
ではないかと思った。彼女の母親としての心を動かしたのは、生き方も知らないうちから麻薬に汚染されていく子供たちだ。目を
そらしたくなる現実、とうてい自分の力で改善できるなどとは思えないぐらいの現実に立ち向かうヴェロニカ。私は、どうしても
夫バーニー(ブレンダ・フリッカー)の立場になってしまう。なんて自分勝手なんだと、家族を巻き添えにするなと言いたくなる。
でも、実際にはバーニーは妻をよく理解し協力的だった。そして、ヴェロニカの母親も…。ヴェロニカの気質は、周囲にいるそんな
人たちから出来上がっているのかもしれない。そして、正義を勝ち取るまで戦い続ける強さは、アイルランドの気質ではないだろうか。
ヴェロニカの戦いが実を結ぶ形になって良かったと思う。それだけが救いです。
正義を貫く役柄にケイト・ブランシェットはピッタリ。内容については、できれば衝撃的な部分よりも、彼女の戦いの意義みたいな
ものが伝わるようにして欲しかった。
2003年 ジョエル・シュマッカー監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
今回は幸運にも鑑賞券に当たり、この映画が終わらないうちにと思い行ってきました。ノワール作品です。フランス映画ってすごいな。
心が震え、揺さぶられました。パリ警視庁の話し。組織にいる人、あるいはいた事がある人に特におすすめです。こういう事って
どこの組織にもあり得る話しなのですが、とてもドラマティックに作り上げられています。映画の世界にどっぷりと嵌ること間違い
なしです。レオ・ヴリンクス(ダニエル・オートゥイユ)とドニ・クラン(ジェラール・ドバルデュ)。警官になった時は、同じ
志を持っていたと思われる二人だが、たった一つの出来事がそれぞれの人生をこんなにも変えてしまうものなのかと驚くばかりです。
登場する刑事達は、色気のある男達ばかり。特に、印象的だったのがティティ(フランシス・ルノー)というレオの部下。彼の
悲しげな表情を見るだけで、怒りが込み上げてきた。最後に殉職した同僚へのメッセージが流れ「あっそうだ実話だったんだ」と
思うくらい、内容がすごかった。ぜひ、観て確かめて欲しい映画です。
自分の身近では起こるはずもない出来事だけど、フランス映画はこんな犯罪ですら身近に感じさせてくれる。
2004年 オリヴィエ・マルシャル監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
オリジナルの方は、たぶん中学生の頃に観たのかな…。とにかく怖かったことを憶えている。心の半分ぐらい、その世界に
引きずり込まれていたような気がした。
ほとんどオリジナルに忠実に創られていた。俳優陣も癖のある上手い人ばかりで満足できるものだった。ただ、カメラワークが
オリジナルよりも客観的な感じを与え、その分だけドキドキ感は半減かな。ここまで同じだと、どうしても比べてしまう。あえて
オリジナルに挑んだ創り方をしたのかもしれない。今回は、特にジュリア・スタイルズの演技が印象的だった。ダミアン
(シーマス=デイヴィー・フィッツパトリック)に追い詰められていく母親の恐怖心を上手く演じきっていた。そして、もう一人
ダミアンを守る狂信的なベビーシッター、ベイロック夫人(ミア・ファロー)。無気味度120%ぐらい出ていました。さすがです。
悪魔モノって、欧米における永遠のテーマなんでしょうか。だいたいがヴァチカンの存在を悪く描いている事が気になるけど…。
私は、この手の作品が大好きなので、よい俳優とよい監督で、今後もどんどん創って欲しいと思う。
最近、シリーズ物のリメイクが多い。そして、アジア作品のリメイクも…。ハリウッドもネタ切れなのかな。
2006年 ジョン・ムーア監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
シリーズ物は、よっぽど好きな俳優が出演していない限り、観ようか観まいか毎回迷います。今回はアンドリュー・ラウ監督
がきっかけです。
私事になりますが、香港が中国に返還される直前、たまたま研修で香港に行ったことを思い出しました。ごちゃごちゃした街並み
やあらゆる偽物が溢れていたのが印象的でしたが、それ以上に住む人々の活気に圧倒された事を憶えています。生きるために
一生懸命な姿。ここに登場するマフィアや警察官からも同じものを感じました。それにしても、若き日のラウ(エディソン・チャン)
とヤン(ショーン・ユー)。大人のラウ(アンディ・ラウ)とヤン(トニー・レオン)によくもまぁこんなに雰囲気の似た人を
探すもんです。おかげで違和感なく観る事ができました。この作品のテーマは家族と中国返還時の香港、この2つだと思いました。
お互いこんな立場じゃなければという男同士の友情がたくさん出てくる。この男の世界の描き方が、この監督の作品の特徴のような
気がした。
香港映画は、俳優の手元に台本がないまま撮影されると聞きます。この監督もそうなんだろうか?だとすると俳優の集中力に
感服します。
2003年 アンドリュー・ラウ監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
シリーズ3作目。これは、もしかしたらオマケ?という気がする。作品についての説明をしたくなってしまうのかな?DVDだけ
にしといても良かったかも。
うるさく感じてしまうほど、台詞が多かったと思う。広東語だから?1,2作目では、寡黙なイメージのラウ(アンディ・ラウ)
とヤン(トニー・レオン)が、3作目では違うイメージになっている。そのせいで前作からの繋がりを感じることができなかった。
ラウとヤン、そしてヨン(レオン・ライ)が警察学校ですれ違っていた。こんなシチュエーションも何度も多発されると慣れてきて
感慨も薄れてくる。そう考えるとこれはマニア向けなのかもしれない。警察署の庶務課が気になった。人員はたった一人?
それにしてはフロアが広すぎる。「あいにく俺は警官だから」の言葉から、警察官は死ぬまで警察官でマフィアは死ぬまでマフィア
という事だったのかと思う。永遠に騙し騙される。それがどんなに空しい事なのかを語りたかったのかもしれない。
最初、レオン・ライに気付かなかった。なんだか年齢を感じさせない気がする。谷原章介にも似てる(笑)。
2003年 アンドリュー・ラウ監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
こだわっているわけではないが、最近、自分の中ではアジアの映画が旬だ。つくづく、日本の映画界も自分も欧米の方を向いて
いるんだなぁと感じる。
幸せな気持ちにしてくれる映画だ。押しつけじゃない思いやりが溢れている。結婚を勧める親とそれをないがしろにできずに悩む
ウェイトン(ウィンストン・チャオ)。この親子関係を中心にウェイトンの同姓の恋人サイモン(ミッチェル・リヒテンシュタイン)
、偽装結婚の相手のウェイウェイ(メイ・チン)この5人の心理描写が細やかだ。登場人物に対する監督の愛情が感じられます。結婚する
時は”結婚”というのは当人同士の問題と思いがちだ。しかし、時が経ってみれば結婚するに至る状態というのが既に平常心ではなく、
周囲の意見を聞くことがいかに賢明な事かが分かる。偽装のはずのウェイトンとウェイウェイでさえ儀式の空気にのまれ、思わぬ
結果を招く事になる。ここに登場する人物達は、自分以外の人たちのことを考えるが故に自分自身が追い込まれていく。しかし、
大切にすべきものは何かを確かめながら、前向きに生きようとする姿に励まされた。
家族というものを大切にする中華系ならではという気がしたが、日本でも小津安二郎の”東京物語”という映画があったなと
思い直した。
1993年 アン・リー監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
2007/5/13 |
オオカミの誘惑 |
ROMANCE OF THEIR OWN |
韓国って有望な若手俳優がたくさんいるんですねぇ。日本もいないわけではないけど、韓国に比べると少ないような気がします。
私などは、ちょっと恥ずかしくなるような青春ラブストーリー。正直、照れちゃいます。ハンギョン(イ・チョンア)を奪い合う
ヘウォン(チョ・ハンソン)とテソン(カン・ドンウォン)。こういう内容は、日本だと漫画でしかあり得ない気がするけど…。
でも、ただ甘いだけではなく男の世界もチラリあります。3人がとても魅力的なキャラクターで配役が上手いと思いました。現場の
雰囲気の良さがそのまま作品に表れている気がします。ハンギョンは性格美人で二人の男が好きになるのも納得。何よりも表情が
とても愛らしい。この女優さんは、これが初めての映画と聞いてびっくりです。韓国ならではの話しの展開に飽き飽きしている人もいる
かもしれませんが、ある意味これだけネタを使い尽くしても良い作品が創れるという事に感心せずにいられません。
イ・チョンアは、ただいまソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソンというそうそうたるメンバーと”いい奴、悪い奴、変な奴”
の撮影中。かなり有望な女優さんなんですね。
2004年 キム・テギュン監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
この作品については、数えられないくらい何回も観ているので残念ながら初見のレビューというわけにはいきませんが、とても
大好きで大切な作品です。
自分の心を浄化したい時、このDVDを観ます。離れていてもこんな風に愛を育む事ができるんだと思った。ウンジュ(チョン・ジヒョン)
とソンヒョン(イ・ジョンジェ)、会う事もない相手だと思うからこそ誰にも話せない事をお互いに打ち明けられたのだろう。
たまたま同じ家に住んだ二人の感性は、どこか似ているのかもしれない。気持ちが沈んでいる時の心の整理の仕方などは、
見ていて微笑ましく、私自身も共感できる部分。とても素敵なすれ違いです。現実にはあり得ない出来事がテーマになっているが、
ウンジュとソンヒョンの身の上に起きる親子関係や恋人との事は身近にある事で、改めて自分自身の事を考えたりします。過ぎていく
時間は、掛け替えのないもの。そんな日常の当たり前の事を考えさせられる作品です。
イ・ジョンジェは、ワインが似合う俳優という感じ。チョン・ウソンは、どちらかというと焼酎かな?とても仲良しの二人だけど、
それぞれに違った魅力を持っています。
2001年 イ・ヒョンスン監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
イ・ジョンジェ、探求してみたくなる俳優です。演技力こそが彼の魅力だと思うのだが、いろんな作品を観てみたくなります。
たまたま私好みの作品に出ているだけなのか…。
内容もさることながら、まずイ・ジョンジェの”雨に唄えば”に合わせて踊るダンスに釘付けです。お天気キャスター、
イ・ジンス(イ・ジョンジェ)のチャレンジャーな場面なのですが…。ジンスは、交通事故に遭い部分的に記憶を失う。こういう
言い回しはあまり好きではないのだが、韓国映画ではお決まりのパターンである。かといって、使い古しの印象はない。たぶん、
イ・ジョンジェの演技力によるものだと思う。自分の気持ちを辿っていくうちに、大事なのは記憶(過去)ではなく、自分の今の気持ち
(未来)だと気付くジンス。ヨニ(チャン・ジニョン)の事をもっと知りたくて「お天気キャスターの仕事って暇なんだ」みたいな
事を言って時間がある事をアピールする。この台詞が好きです。その他にも二人の会話の中に心をくすぐられる台詞がたくさん
出てきます。韓国のお国柄かなという気がしましたが、ちょっと羨ましい。
ドキドキするから恋愛モノを演じるのは好きです。と日本でのインタビューで答えていたイ・ジョンジェ。あなたのドキドキ感、
こちらにも十分に伝わってきますよ。
2002年 アン・ジヌ監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
続編が出るという事と、「よかった」という声を聞くので遅ればせながら観る事にした。この手の作品、上はさておき下は
どれぐらいの年齢層にまで響くものなのか知りたいです。
懐かしいと思ってしまうのは、この時代を体験したからではなく、こういうドラマをテレビでよく見ていたからだと思う。
堤真一と薬師丸ひろ子の夫婦役は意外にしっくりきた。一平(小清水
一揮)と淳之介(須賀健太)が、母親(奥貫薫)を探しに高円寺まで行くシーン。殆どの人がそうだと思うのだが、私の中では
これが一番のエピソードでした。どぉ〜んと心にきました。似たような体験、誰もがしているのでは…。その気持ちがよみがえって
きた。小さい頃の夕方というと家族みんな揃って、なんだか幸せな気持ちになれた。長閑な時代です。この映画で下町の景色や日々の
営みを見ているうちに、そんな自分の気持ちが懐かしく思い出された。
続編は、苦戦を強いられそう。というのも本作品を観た多くの人の期待がハードルを高くしてしまうのではないかと思うからです。
余計な心配ですが、何も考えずにみんなで幸せな気持ちに浸りましょう。
2005年 山崎貴監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
まさかミュージカルだと思わなんだが、途中流れたこの曲は、もしや百恵ちゃんのロックンロールウィドウ?あぁ懐かしや。
中国でも売れたのかなぁ。
イタタという感じの邦題だ。”ラヴソング”と関連付けたかったのかな?出演者3人それぞれの愛の形がとても上手く描かれて
いて、3人共に共感できる私ってどうなの?とも思ったが…。林見東(金城武)の愛は、純粋だったが孫納(ジョウ・シュン)に
翻弄されて憎しみに変わってしまった。監督(ジャッキー・チュン)は、とても計算高い人物。自分の気持ちを劇中劇の中で
見事に表現しきり孫納の気持ちに余韻を残した。実は、このシーンのジャッキー・チュンにやられました。こういう表情上手いん
だなぁ。そして歌も上手いんだなぁ。孫納はといえば、いつも自分が一番大切。彼女にとって林見東は過去で、監督は未来なの
かもしれない。どちらにしても彼女自身が変わらない限り、穏やかな愛は手に入れられないと思った。とても不思議な世界観のある
映画で、結構好きかも…。
”チャングムの誓い”のミン・ジョンホ役でおなじみのチ・ジニが天使役で出演していました。おもしろい配役だった。
2005年 ピーター・チャン監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
結末を知りながら観た映画です。チャングムのチ・ジニとマラソンのチョ・スンウが出ています。血が苦手な方は、要注意
です。
一年前に猟奇殺人で収監されたシン・ヒョン(チョ・スンウ)と同じ手口の殺人事件が再び起きるところから始まる。誰かが
韓国版”羊たちの沈黙”という表現をしていたが、実際に制作側はそれを意識して作ったのかもしれないと思う。事件を捜査
する刑事もキム・ミヨン(ヨム・ジョンア)という女性刑事だし…。サスペンスなのであまり多くは語れないが、ちゃんと人物名
を把握していないと誰が誰だか分からなくなる可能性大です。シン・ヒョンの犯行理由は、ちょっと信じがたいところもあるのだが、
チョ・スンウの不気味な演技が説得力を与えてくれる。チョ・スンウは時間にすると短い出演なのですが、とても存在感がある。
上手い俳優だと思います。事件の謎を解くには、頭の中でかなり反芻しないと無理な気がします。もしかしたら、ラストシーン
は、理解できなかった人も多いのかもと思うと、少し残念な気もしました。
チ・ジニは、映画初出演の作品だという事です。私としては、チャングムのミン・ジョンホ役よりもしっくりきたような
気がする。
2002年 イ・ジョンヒョク監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
2007/10/29 |
浮気な家族 |
A GOOD LAWYER'S WIFE |
DVD表紙の写真が大胆でちょっとびっくりなのですが、ムン・ソリと分かって二度びっくり。役ごとに違う表情なので、いつも
すぐに気付く事ができません。
韓国の中流家庭の内幕とありました。全世界に共通の事ですが、家庭での女性の立場というのは、どこの国も似たり寄ったり
だと思う。この頃は仕事を持つ女性も増えてきたので変わりつつありますが、まだこういう考え方の人は多いと思う。女性の
役割は大切な事だと理解できるが、それによって女性の立場を下に見たりするのは夫婦間の愛情の問題だと思うのですが…。
弁護士という公正を求める仕事に就く夫ヨンジャク(ファン・ジョンミン)が妻ホジョン(ムン・ソリ)に対してとる態度は
理解できません。体裁ばかりを気にしている。ホジョンはヨンジャクの代わりに家族を守ったが、結果的にヨンジャクが原因
で家族が崩壊してしまう。ヨンジャクが求める妻とは、自分が面倒だと思う家の事を一手に引き受けてくれる空気のような
存在なのだと思った。音楽のアレンジが”アメリカン・ビューティー”みたいでした。その路線を追った作品なのかもしれない。
かなり大胆なシーンがたくさん出てきます。そこまでやらせるかってぐらい俳優に体当たり演技を求めます。その方が自然な
流れになるのかなぁ?日本ではあまり考えられない。
2003年 イム・サンス監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
暦の上では小雪。文字通り寒い一日でした。しかぁし、シネカノン2丁目のシアター2のエアコンは冷たかった。あんなに
小さな劇場なのに空調が上手くいかないなんて…。
自分の死期を知り、愛する家族を誰かに託そうと思うのは、男性ならではの考え方ではないかと思った。ヨルゲン
(ロルフ・ラッセゴード)の年齢が48歳という、わりと若い設定だという事もあるかもしれない。ヨルゲンの
計画に巻き込まれたヤコブ(マッツ・ミケルセン)の立場になってみれば、まるで交通事故に遭ったような気持ちではないかと
思う。ヤコブを選んだヨルゲンの考え方は、間違っていなかったが…。自分の人生というのは、自分の物と思っているが自分の
物ではない。それは、ヨルゲンにもヤコブにも言えることではないだろうか。そして、流されるままに生きるという事は、
誰かに望まれているという事なのかもしれない。望まれて生きる方がいいのか、自分の意思を貫いて生きる方がいいのか。
どちらにしても後から誰のせいにもしないで、いられる強さが必要だと思う。みんな気付かぬうちに岐路に立って
いると思うと、ちょっと怖い気もしました。観ている人に投げかけてくる作品。あなたならどうする?
以前、同じ監督の作品で”しあわせな孤独”という作品を観ましたが、やはり投げかけてくる感じだったと記憶しています。
’06年米国アカデミー外国語映画賞ノミネート作品です。
2006年 スザンネ・ビア監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
たまぁに昭和24年生まれの上司と富山の薬売りなんかの話しで盛り上がったりしますが、ふと考えてみるとひとまわり以上
違う…。田舎に住む者と都会に住む者の時差だろうか。
昔に戻れって言われても戻れないし戻りたくもないくせに、昔は良かったなんて思う自分がいたりする。懐かしむっていう
行為は、どちらかというと後ろ向きな感じがして嫌なのですが、観てしまいました。便利さになれてしまっている自分を
思い知ります。時間がゆったりと流れていますね。私にとって24色の色鉛筆は友達の誕生日プレゼントだったし、バス遠足には
お手製の洋服を着ていきました。なんだか、その事だけで胸の内が掻き立てられたような気がします。いろんなシーンに
同じような思いを抱きながら観ている人が多いのではないでしょうか。冒頭シーンもワクワクします。いろんな技があちこちに
ちりばめられている感じなので150分弱は、長く感じられませんでした。思えば”野生の証明”でデビューして以来、応援
し続けてきた薬師丸ひろ子がこんなにもお母さん役が嵌るようになるとは…。彼女の活躍をうれしく思う一方、同い年として
は少し複雑な気持ちも否めません。
劇場には小学生ぐらいの子供が親と来ているのをチラホラ見かけたが、彼らの目にはこの時代がどんな風に映っているのか
気になりました。
2007年 山崎貴監督
|
Amazon.co.jpはこちら
←このページのトップへ
←トップページに戻る
おすすめの一品 |
ペラーワイナリーアイスワイン3本セット |
|
|