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既に、この作品を客観的に観られないくらいチョン・ウソンのファンになってしまいました。たぶんレヴューもかなり偏ったもの
になると思いますが、お許しあれ。
それでも四つのストーリーの中で一番お気に入りなのは、スウン(シン・ミナ)とサンウ(イ・ギウ)のエピソードです。これが
一番あり得そうだったのと、スウンの少し大人びた心の声がよかった。ジヌ(チョン・ウソン)とスウンのやり取りには、笑いまし
た。全体的に悲しいというよりは、美しいといった方がしっくりくるかも…。日常を題材にした作品を観ると、その国独特の習慣に
気付いたりします。韓国では、誕生日にわかめスープを作ってお祝いするみたいです。日本だとお赤飯を炊く感じかなぁ?なかなか
普段顧みることはできないのだけれど、日々の大切さを思いました。映像がきれいで、音楽の使い方も効果的で良かった。最後に
チョン・ウソンについて言うならば、どんな女優とも釣り合いのとれる俳優だなと思った。日常の風景をリラックスして楽しみながら
撮影している感じが伝わってきた。こんな経験も実生活ではなかなかできないんでしょうね。
エンディングに流れる歌は、チャ・テヒョンです。とても良い声で、歌も上手。実生活では、新婚さんで子供も生まれるとか。
お幸せに
2005年 クォン・ジョングァン監督
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女性にはあまり人気ないのかな?レディースデーだったけどガラガラでした。なんだかんだでアメコミものは観てしまう私です。
良いほうに裏切られた感じです。シリーズものに対して期待を持つのは間違いだと思っているので、あまり期待せずに観たのが
吉と出たかのかも。制作側の強い思い込みも感じることなく、おかげであまり考え込まずに観る事ができた。ほとんどの人がピーター
(トビー・マグワイヤ)の気持ちになれたと思う。ヒーローものは、それが基本。主人公に共感できなければ、そこで終わりでしょう。
ピーターは、欲もあれば下心もある。決して分別のあるできた人間ではない。宮仕えのサラリーマン的要素が強いと思う。一作目から
通して語られてきたハリー(ジェームズ・フランコ)との友情。今回はクライマックスです。それと絡ませて新たな悪役も登場。
悪者にも語らせる余地を与え、すべての登場人物をバランス良く消化できていたと思う。途中、ピーターのダンスとMJ
(キルスティン・ダンスト)の歌には、自分が二人の親になったかのように違った意味でハラハラした。
CGアクションのシーンは殆ど違和感がなく、さすがハリウッドといった印象でした。こうなると、主人公のキャラクターを
表現するシーンがとても重要になってくると思う。
2007年 サム・ライミ監督
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2007/6/14 |
JSA |
JSA:JOINT SECURITY AREA |
勝手に血生臭い感じがする映画だと思い込んでいたことを後悔。思い込みで映画を避けるのは自分のためによくない事だと
つくづく思い知りました。
非武装地帯と共同警備地域は、違う場所?そんな事も分からない私にもちゃんと理解できるように作られていました。北か南、
朝鮮半島にいる限りどちらかでいなければいけない。中立な立場はあり得ない。そんなメッセージが伝わってきました。
イ・ビョンホンは、はまり役だと思う。無心にこの役に取り組んだという事が伝わってきます。ソン・ガンホは、言わずとも
素晴らしい演技でした。その国の人にしか作れない、とても価値のある作品だと思った。内容が手垢にまみれていない感じがした。
こういう作品は、あまり考えないで観る方がいいかなと思う。登場人物の誰かに自分を重ねて観る事になるかもしれない。イ・
ビョンホン演じる兵士を見ていて、人間は極限に立たされた時、自分の心を開くのかなと思った。韓国人が日本人よりも感情が
激しいと感じるのは、こういう状況下にあるからだろう。日々の生活に存在するものが、大切に思えてきます。
役者の水準が高い。韓国映画を観ていていつも思うことです。素人目に見ても基礎が備わっていて、訓練されている役者が
多いと思う。
2000年 パク・チャヌク監督
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何も考える事なくスカッとした作品を観るつもりで選択したが、思ったよりすっきりできませんでした。
出だしの狙撃シーンを見て、これはいける!と思ったのだが…。さらりとした話の流れのせいか、いまいち入り込めなかった。
相棒を失ったスワガー(マーク・ウォルバーグ)のストイックな部分をもう少し強調してくれた方がぐぅぐいっと入り込めた
かもしれない。海兵隊を辞めた後の3年の月日を感じさせるのは、スワガーの後ろに縛った髪の毛だけ。孤高と云うには、
少し弱いかなと思った。それより私が始終気になったのは、FBI新人捜査官のメンフィス(マイケル・ペーニャ)だ。彼の
存在がなければ作品全体が味気ないものになっていたと思う。見た目と違ってメンフィスの勇気は見上げたものです。スワガー
の指示に忠実に従う姿から、まだ汚れていない彼の正義感を窺い知る事ができます。スワガーに関しては、疑問ばかり浮かんで
あまり共感でる部分がなったことが残念です。一度、軍に見捨てられた人間が愛国心だけで仕事を引き受けるかとか、ネタバレになるので多くは
語れないが、最後の決着のつけ方も納得できずじまいでした。
マーク・ウォルバーグは、アクションに比重を置きすぎていて、人物描写が甘かったように思えた。期待大だった分、
評価がきつくなってしまう。
2007年 アントワン・フークア監督
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いつも利用しているレンタル屋さんでは、ソル・ギョングの名前がソル・ギャングと記されている。借りるたびに勝手に訂正
しておく私です。
シルミド事件の頃の日本は、田中角栄が日中国交正常化に取り組んでいたかと思うと、いろいろ考えさせられるものがあり
ます。韓国民の中では、まだ戦争が終わっていない状態に近かったのだろうか。シルミドに送られた犯罪者達の心理の変化を
見る限りではそう思えた。彼らはシルミドに来て毎日辛い訓練を受けていたが、国のために働けるという任務を与えられ充実
しているように見えた。それゆえに結末は、とても切ない。政府に翻弄されただけでなく、その出来事自体もうやむやにされて
しまう。劇中、指導官の命と犯罪者の命どちらが重いかを問うシーンがあるが、上層部があまりにも人の命や心を軽く見すぎて
いた結果、招いた結末だと思う。チェ・ジェヒョン隊長(アン・ソンギ)やカン・インチャン(ソル・ギョング)などは、傍から見ていると辛く
なるほど純真な心の持ち主だ。この純真さと時代の背景が似通っているところから、以前観た”大統領の理髪師”という映画を
思い出した。大統領制の国で指導者が変わるということは、今までの生活が180度変わってしまう可能性があるという事を
痛感した。
”公共の敵”でお馴染みの俳優たちがチラホラ。監督も同じですね。本日、シネマート六本木に”公共の敵2”を観に行って
参ります。楽しみぃ。
2003年 カン・ウソク監督
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2007/10/7 |
サマリア |
SAMARITAN GIRL |
キム・ギドク監督の作品を観るのは、今回が初めてです。こういう作品を語れるほどたくさん映画を観ていないなぁと、少し
距離を措いてしまう作品でした。
”パスミルダ”、”サマリア”、”ソナタ”と三章に分かれているので、少し分かりやすかった。話の筋があるといえば
あるのだが、どちらかというと感情を伝える事を最優先にして作られた作品という気がした。こういうタイプの作品は、大概
ふっと眠気に襲われたりするのだが、そうさせないところがこの監督が讃えられている所以なのかもしれない。ヨジン(クァク
・チェミン)とチェヨン(ソ・ミンジョン)のあどけなさと男に身体を売る事のギャップ。第一章は、その事ばかりを考え
ながら観ていた。そして、そんなチェヨンを理解できずにいたヨジンが行動を起こす第二章。ヨジンは、チェヨンのとった
行動を綺麗にしたかったのではないかと思った。そして、ヨジンの行動を目撃してしまう刑事である父親ヨンギ(イ・オル)
の葛藤を描いた第三章。この男優の演技が凄く良かった。穏やかに始まり爆発するまで突っ走った後、また穏やかに終わる
作品だった。
興行成績を残す映画と芸術作品としての映画の違いを強く感じた。いずれにしても極めている作品が、後に名作として
残るのでしょう。
2004年 キム・ギドク監督
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男性にとっては身につまされる内容。相方を説き伏せ?というか、ほぼ強制的に観ちゃいました。観終わった後、どっと
疲れている様子を見てやっぱり一人で観るべきだったかなと思った。
とても怖い映画です。日本の司法制度の一端を見せてくれます。金子徹平(加瀬亮)の家族の立場になると突然這い上がれない
落とし穴にでも落ちた気分。こういう事は、体験できるわけではないから起きた時が初体験になってしまう。それが怖い。
最近は裁判員制度が導入されるという事からマスメディアで取り上げられたりしているが、なかなか裁判の仕組みまでは
分からない。この映画で観る裁判の内容は、一般生活からあまりにもかけ離れていて、弁護士は職人でなければならないと
感じた。正義だけでは片付けられないキツい仕事だと思います。「それでもボクはやってない」無実を貫き続ける事の
大切さを痛感しました。裁判ではそれがすべてと言える気がする。将来的にそうなるようだが、取調べについては録音すべき
だと思った。
昔、NHKでやっていた法廷モノで若山富三郎主演の”事件”というドラマが大好きだった。虫歯持ちの弁護士役を若山富三郎
が好演。他には、マット・デイモンの”レイン・メーカー”もスカッとできて好きです。
2007年 周防正行監督
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ティム・バートンとジョニー・デップのコンビは、アニメも入れると今回で6作目かな。この二人だからこその世界が
繰り広げられます。ブラボー!な感じ。
「おっ。そうだミュージカルだったんだ」と思っている間にジョニー・デップの歌声がどんどこ流れる。ロックな感じで
味のある歌い方が素敵です。ティム・バートンお得意のブルーグレイの抑えた色調で作られた世界。おとぎ話の世界を
見せてくれるのだが、血の流れ方は尋常じゃない。ストーリーは、万国共通な内容で、どこの国にも同じ題材を基にした
話しがあるのではと思いました。ここに登場するほとんどの人物は哀しく、特にスウィーニー・トッド(ジョニー・デップ)
の人生は、救いようがありません。過去から抜けられないというか、過去しか見ていない男です。それに対し、未来を夢見て
生きるミセス・ラベット(ヘレナ・ボナム=カーター)。この二人、どっちもどっちという感じです。きれいさっぱり人間の
心を捨てています。結末がどうだったというのではなく、この男女の対比を描いた作品という気がしました。
ジョニー・デップの立ち居振る舞いは、いつ見ても美しいですね。個性的な役も好きですが、ナイーヴな感じの役もそろそろ
見たくなりました。
2007年 ティム・バートン監督
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公開日のレイトショウで観ました。金城武もたくさん仕事をする俳優の内の一人ではないでしょうか。映画に対する
愛情が窺えます。
金城武という俳優が持つ無国籍なイメージを生かした配役が効果的だった。死神、千葉(金城武)を通して描かれる
三つの物語。三つの時代の流れが辛うじて分かるようにしてあるが、なんとなくつかみどころのない時代背景にして
あるのが死神の存在を際立たせていると思う。千葉が言葉の意味を上手く理解できなかったり、ボーリングや麻雀を
するシーン、そして”ミュージック”を聴く姿がクスッと笑える。対象と接触している内に少しずつ変化していく千葉の
”実行=死”の判定。私は、ヤクザの藤田(光石研)の話しが一番好きだった。自分に素直で単細胞な藤田の生き方を
羨ましく思う。私には藤田のような行動力が無いが、こんな生き方、いや死に方か?に憧れる。原作は未読だがコメディ
なのだろうか?金城武の三変化も楽しめる。劇中で流れる藤木一恵(小西真奈美)が歌う曲もいいです。
金城武の日本語は時々危い感じだけど、いろんな言語の作品に参加できる俳優は少ないと思うので頑張って欲しい。
何ヶ国語も話せる人の頭の中ってどうなってるんだろう。すごく興味あります。
2007年 筧昌也監督
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レイトショーで観たけど始まりが20分遅れ。どうやら映画館の入っている建物が落雷の影響で停電していたらしい…。
独特な世界観がある。特攻隊の話しのようだけど、飛行機に乗る函南(加瀬亮)や土岐野(谷原章介)に死ぬ覚悟は感じられない。
彼らがキルドレという大人になれない子供だからだろう。どこか刹那主義的な彼らの行動は、現代の若者に似ている気がした。話しが
進んでいくうちに彼らが逃れられない運命を背負っている事が分かってくる。何も知らないまま疑問を持たず生きるのと、知って
何かと戦いながら生きるのとではどちらが幸せな生き方なのだろう。そんな事を考えさせられる作品だった。戦闘シーン以外は、
淡々と静かに運ばれていくので、体力、気力共に万全な状態で観る事をおすすめします。戦闘シーンの映像は、実写と見紛うシーンも
あり、最近のアニメーションの技術の凄さに驚きました。原作を知らないからか、いくつかの疑問を持って映画を観終えた。何か
メッセージを伝えようと力が入りすぎている感じもした。
比べるべきではないが、どちらかというとティム・バートンのストップモーションアニメのような手作り感のあるアニメーションの
方が好きです。
2008年 押井守監督
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2008/12/13 |
再会の街で |
REIGN OVER ME |
DVDで観る事になってしまったけれど…。映画館で観ていたら、もっと泣いてしまっただろうなぁと思う。
家でしんみりするぐらいがいいのかもしれない。
アダム・サンドラーとドン・チードルがそれぞれ訳ありの男性を上手く演じていた。チャーリー(アダム・サンドラー)
とアラン(ドン・チードル)
、二人とも孤独と隣り合って生きている。アランの立場は、ボランティアをした時に
逆に励まされたりする状況と似ているかな?と思った。家族を失って心に深い傷を受けているのはチャーリーの
方だが、日常から逃れたいアランにとっては、学生時代のままのチャーリーの存在が何よりも大切だったと思う。
ふたりの間には思いやりが溢れている。何はともあれ大人になってから、こんな関係を築くことができる二人が
羨ましく思えた。いろんなモノを抱え孤独を感じながら生きている大人に訴えかけるものがある。決して押しつけがましい
感じではなく、終わりに進むにつれて少しばかりの光を感じる事ができるのがよかった。自分にフィードバックしてしまう
深い映画でした。
”エターナル・サンシャイン”
の時のジム・キャリー
にも圧倒されたが、今回のアダム・サンドラーもそれに
匹敵するぐらいの生気のなさ。コメディーをやる人の演技の幅に驚きます。
2007年 マイク・バインダー
監督
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おすすめの一品 |
ペラーワイナリーアイスワイン3本セット |
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